政治家には説明責任がある。まして首相在任時の国会答弁が事実ではなかった可能性がある。 捜査とは別に、自ら進んで経緯をつまびらかにすべきだろう。新型コロナウイルスの感染対策をはじめ、喫緊の課題は山積している。 ずるずるとこの問題を長引かせることこそ最悪である。安倍晋三前首相には、迅速で明確な説明を求めたい。 安倍氏の後援会が「桜を見る会」の前日に主催した夕食会で、会場となったホテル側への支払いの一部を安倍氏側が補填(ほてん)し、政治資金収支報告書に記載していなかったことが分かった。 有権者への寄付を禁じる公職選挙法(寄付行為)や政治資金規正法に違反しないか、東京地検特捜部が調べている。特捜部の聴取に、安倍氏周辺はすでに、不足分の補填を認めているとされる。 安倍氏はこれまで、国会での追及に何度も補填の事実を否定してきた。安倍氏周辺によれば、補填と報告書不記載を知る秘書が安倍氏に「払っていない」