JR常磐線の全線運行再開に向け、JR東日本は20日から夜ノ森(富岡町)-双葉(双葉町)駅間で試験除染を開始する。東京電力福島第一原発事故に伴う高線量地区の線路を本格的に除染するのは初めて。来年3月までの約半年間で除染効果を検証し、運行再開の時期を見極める。浜田昌良復興副大臣は「来春にも(全線)開通の時期を示したい」との考えを明らかにした。 夜ノ森-双葉駅間の試験除染は、18日に東京都内で開かれた政府と沿線自治体、JR東日本によるJR常磐線復旧促進協議会の検討チームの初会合でJR東日本が示した。 実施箇所は6カ所で、【図】の通り。運行再開のめどが立っていない富岡-浪江駅間の中でも、夜ノ森-双葉駅間は特に線量が高い区間で、6カ所全てが大熊町内にある。 内訳は、東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域(年間線量50ミリシーベルト超)、居住制限区域(同20ミリシーベルト超50ミリシーベルト