第五十五夜はコンパクトな超広角レンズ「Ai ニッコール18mm F4」を取り上げます。このレンズはデジタルカメラ全盛期になった今、巷から姿を消したそうです。生産台数が極端に少ないわけではないのになぜこのレンズがカメラ店の売り場から消えたのか?今日はこのコンパクトな超広角レンズの秘密を探ります。 佐藤治夫 まずはニッコール18mm F4の変遷を追ってみましょう。ニッコール18mm F4が発売されたのは1975年2月のことでした。当初から新しい外観デザインで多層膜コートを採用した所謂ニューニッコールとして登場しました。このコンパクトな超広角レンズは小型高性能で愛用者も多かったと伺っています。 後にニッコール18mm F4は1977年6月にAI化され、Aiニッコール18mm F4として再登場します。そして1982年に設計が一新され、Aiニッコール18mm F3.5が発売されて世代交代をいたします