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ブックマーク / belgian-beer.hatenablog.com (10)

  • 2010-12-31 - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    雑感 | 21:29 | 夢のような話に一線を引いてみる。希少疾患にこそ Unmet medical needs (UMN, 効果的治療薬を待ち望む患者さんの願い)がある。それが今年自分が研究しながらたどり着いた答え。そして、それを解決できるような具体的かつ現実的な方策はないのだろうか?そんなことを何を考えるとはなしに考える。 現時点での最も現実的な答えたとえビジネスとして成り立たなくても、製薬企業が(分担・連合して)希少疾患への治療薬開発を行う その理由は、企業側のインセンティブ:社会における企業の尊敬度・認知度・期待度が高まる患者さんのインセンティブ:UMNを満たすことが出来る(かもしれないという希望を持てる)から。 そのために、製薬企業は、研究プラットフォームの余剰分を使用する患者さんは、新薬開発のために自分の組織サンプルを生活・健康に影響が出ない範囲で提供するその方針に賛同する人は

  • 審美眼 - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    研究 | 01:35 | ココ一番という実験結果が出てその周辺を埋めるようなデータも集まって、作業仮説が固まり始めると、じゃあ次にどうするよ?ってなる。というか、その時点で次の行く先(目標)が決まっていないとか、試薬がないとか、ヒトが足りないとか、そういうのはすでに手遅れなのだけど。特にチームを組んで研究している場合は1人の研究よりもずっと多くのヒトビトがより早い決断を待つ場合が多い。行き先や行き方を間違えると研究の進捗に影響が出るし、その決断一つで大きな額が動くし、それ以外にもいろいろもろもろな理由で、ある決断をするというのは「重い」。でも、上のヒトがこういう方向に行きたいからとか、この方が社内の仕組みではやりやすいからとか、そういう理由で進んで行く方向を決めるのは違うと思う。研究が新しいフェーズに遷移しようとしている時こそ大事なのは、研究に関する基礎知識や実験技術ではなく、そのテーマを

  • 輝くように - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    雑感 | 01:10 | また前に進んで行こう、ふと、そう思った。自分の中でそう思えたことは大きな1歩のように思えた。とは言え、夜眠れないし酒量も倍近くになっているので、気持ちの整理はまだ出来てはいないのだろうとも思う。やはり、この喪失感は自分が思っている以上に深いのかもしれない。笑いを積み重ねて悲しみを中和することって出来るのかな。いろいろな部分で自分などより博識だったので、「BBさんからいろいろと勉強させてもらってます」と言われた時は正直驚いた。打ち合わせ後の雑談で微笑しながらそう言ってくれた彼の顔が脳裏に焼き付いて離れない。思えば、僕の座席の左斜め後ろから聞こえた笑い声が最後に聞いた声だった。周囲のヒトビトが僕よりも精神的に大人なのか、それとも30半ばのおっさんのくせに自分の中身がまだまだガキなのか、それともその両方か。まあ、そんなことはどうでもいいけど、みんな前を向いて動き出してい

  • Keep looking, don’t settle! - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    雑感, ポスドク | 23:25 | 相変わらず、酔っています(ごめんなさい)。近況ですか?(誰も聞いてないのは十分承知です…が、このまま進行するのであります)近況は、忙しく精神がすり減る日々ですが、公私共々非常に充実しています。睡眠時間もちゃんと8時間キープしてます。チビスケも順調に成長し、嫁さんとの会話も楽しく、業務で携わるプロジェクトも佳境を越え、さらに一段上の試験を行うプロジェクトチームへと引き継がれて行きました。 さて、この辺でこっそりと。転職活動終了のお知らせです(というか、そんな活動してたのか!という話ですが)。いろいろと考えた結果、ポスドク上がりの研究者を雇いたいという日の会社へ転職する事にしました。 この辺(特にアメリカ西海岸)のヒトビトの間で囁かれている「なんや、日人はやっぱ日へ帰るんやな!」仮説の傍証にもなりそうです。そうです、海外流出した日人研究者の多く(経

    tsugo-tsugo
    tsugo-tsugo 2009/08/02
    素晴らしいバイタリティ。1~3については、日本の新卒あがりの企業研究開発にとって特に欠けている部分でもあるので、ぐいぐい引っ張っていただきたく。
  • Time flies... - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    一人語り | 00:02 | 少年易老学難成 一寸光陰不可軽 未覚池塘春草夢 階前梧葉已秋声 学部で卒業研究をした時、もっと最先端の世界を見たいと願った。大学院で最先端を知った時、その先に誰よりも早く行けると実感した。ポスドクでその世界の最先端を切り開いた時、その専門性の融通の効かなさ故に自分の人生の限界が見えた。孤高の仙人としてより高みを目指すか、それまでの経歴を生かして自分の周りの社会へもっと融合する世界に踏み入るか? 根底にあった思いは、「もっと自分の可能性を広げる必要がある」 結局、誰のためでもなくただ自分の今後を考えた結果として、キャリアチェンジを選んだ自分。そして、あっと言う間の一年。良かったのか悪かったこと、いろいろあったが、充実した濃厚な毎日を過ごしている。 「学が成る」の定義はヒトそれぞれ、それで良い。それに、大学で学ぶ事のみが「学」ではない、そう実感する日々。それなら「

  • 若年研究者と熟年研究者の違い - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    研究 | 17:38 | 学部で卒研生だったころ、研究とは別の面でいろいろと影響を受けていた(当時)助教授のT先生(すでに10年以上前になるのか・・・今では某旧帝大教授になられた)。研究の世界では、ある組織発生の世界で必ず総説で名前が引用されていたし、現在でも、かなり異端とはいわれつつも独自の存在感のある論文を発表されている。50代後半ではあるが、バリバリと研究を継続されている。当時卒研生だった自分は毎日のように PubMed で見つかる論文を読み、それらの科学的意義を理解し、解釈するのが楽しくてしょうがなかった。そんな理由で、図書館でコピーした論文が机の上に山のように積み重なっていくのにさしたる時間はかからなかった。隣の席に座っていた同期の H *1も似たような状況で、お互いに競い合うように論文を読んで、このジャーナルのこれが面白かったとか、これはすごいとかよく話をし、刺激し合っていた*

    tsugo-tsugo
    tsugo-tsugo 2009/05/26
    29辺りから脳の最適化がかかってる気がするんだけど、この話関係するかな。
  • 次に何を目指すか? - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    研究, 雑感 | 22:12 | それは危機感と向上心なのではないか、と同僚と今後の自分たちの描くキャリアパスの話をしていて思った。そして、現状に満足せず常にもう1つ上のステップを目指して外からの圧力と自らの意思をうまくからめて動き続けるしかないということで、ひとまず現時点での自分なりの結論とした。日々の仕事に忙殺されると、視点は近視眼的かつ独善的になりやすく、しかも、自分が知っている方法論、つまり、これまで自分が蓄積してきたものに依存した仕事の進め方を選んでしまう。それでは仕事を成し終えても自分の中には何も残らないし、ただ仕事を行う責任があるから遂行しているだけで、面白みも何もあったものではない。仏像を彫ることに満足してしまい魂を込め忘れるのと同じだ。第一、自分の成長がそこにはないから、自分の中に蓄積したモノがなくなった時が仕事が進まなくなるか、もしくは、成長の壁にぶつかる時だ。アカデミ

  • ネットニュースはリンク切れが多いからこういう形で記録しておく - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    研究, ニュース, 雑感 | 23:57 | 周りにもう少し助言出来るヒトがいなかったのかな、と残念な気持ちになったニュースだったけど、記録としてここに張り付けておく。特に過去に友人が同じような運命をたどっているので、その時の記憶がよみがえってしまった。彼はいわゆる24時間年中無休なビックラボの所属だった。その出来事は新聞には載らなかったし、大学側も出来るだけ穏便に済ませたい感がプンプンと漂っていた。それ以外にもあんなことやこんなことやいろいろあるけど、到底ここでは言えないことばかりだ。そういう闇に葬り去られる問題が起こることが大学院ばかりに問題があるのではないのだけど、実際にその場にいた人間としては、「時と場合と指導教官によっては」そういうことも起こるのだと肝に銘じるべきだと思う。比較的若いうちに閉じた環境で長時間過ごしていると、視野狭窄に陥りがちになっても仕方がないと思う。ましてや、1

  • 戦略のない戦 - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    研究, ポスドク | 22:37 | 幹細胞研究も次のステージへ突入したか。以下、 Scinece誌の記事よりSafer Stem Cells? -- Holden 2009 (423): 3 -- ScienceNOWこちらは元論文。Cell の姉妹紙ですね。Cell Stem Cell - Generation of Induced Pluripotent Stem Cells Using Recombinant Proteins4つの遺伝子で細胞に分化能を再度付与できるのであれば、その遺伝子がコードするタンパク質でも同じことが起こるだろうというのは、まあ、多くの人が考えていただろう。問題は「どうやって???」だけど。このグループは、4つのタンパク質それぞれに11個のアルギニンを付加することで細胞内に取り込ませた、らしい。[ http://sciencenow.sciencemag.o

    tsugo-tsugo
    tsugo-tsugo 2009/04/26
    アメリカに来てこれは痛感した。日本は、とくに大学の研究者間の関係が希薄。企業だとどうなんだろう。。。
  • まあ、私事なんですが・・・ - 晴耕雨読ときどき昼寝の日々

    雑感, 私事 | 00:25 | いつもよりもやけに明るい満月の夜。「当に今晩なのかな?」そんなことを思いながら、月明かりに照らされた小道を歩いていた。嫁さんが入院することになった病棟へ向かって。右手につかんだ旅行用の少し大きめなバッグには、嫁さんが前もって準備していた入院時に必要な着替えや新生児用品がみっちりと詰まっていた。そして、左手には、友人がくれた今はまだ空っぽのベビーシート。きっと、退院時には新しい小さな住人がこのシートに収まっているはず。赤ん坊はかなり降りて来ているとその日の午前中の検診でドクターは言っていたけど、それからまだほんの数時間。まさかこんな急に入院になるとは予想もしていなかった。「んで、産まれたんか?」「うちの赤ん坊は現在取り寄せ注文中やねん、あと二週間はかかんじゃね?」というやり取りを同じオフィスの友人達と何度しただろう。もうそれもすることはなくなるのだろうか。

    tsugo-tsugo
    tsugo-tsugo 2009/02/26
    おめでとうございます
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