成長、発達、認知――。教育関係の記事ではあたりまえのように使われる言葉ですが、その厳密な意味となると答えられない人も多いでしょう。お話を聞いたのは、『しまじろうのわお!』(テレビ東京)などの幼児教育番組や幼児向け教材の監修を行っている、静岡大学情報学部客員教授の沢井佳子先生。それらの言葉の意味に加えて、幼児教育の世界で流行語となっている「非認知能力(非認知的スキル)」という言葉がはらむ問題についても持論を語ってくれました。 構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人(インタビューカットのみ) 成長、発達、認知という言葉の意味とは? 成長、発達、認知という言葉のうち、その意味合いからも混同されるのが成長と発達ではないでしょうか。子どもの成長、発達といった場合、一般の会話においては大きなちがいはありません。でも、アカデミックな意味でいうと両者にはちがいがあります。 「成長」とは、「数値」
やり抜く力に代表される「非認知能力」は、将来の成功に影響するとされ幼児期からの育成が注目されてきました。しかし、脳科学が専門の細田千尋さんは、そこには誤解があると指摘。「非認知能力は思春期、青年期以降も伸びていく能力であり、その発達には家庭での親の養育態度が大きく影響する」と話します――。 非認知能力に“三歳児神話”が出現 最近よく、「子どもの非認知能力を育てるにはどうしたらいいのでしょう?」という質問を受けます。「3歳までが重要と、研究で示されていると聞きました、本当でしょうか?」ということまで聞かれて、3歳児神話が新たなかたちで生まれていることに愕然とします。また、幼稚園やお教室などの先生が、非認知能力を育む必要性を力説されているのを耳にすると、一般的にはまだ誤解の多いことを痛感します。 そこで今回、「非認知能力」における誤解と、「非認知能力」を伸ばすのに重要な要因についてご紹介してい
過剰な教育は「子ども時代」の幸せを奪う 【養老】私は最近、「自足」という言葉をよく使います。「自らを満たす・充足させる」という意味合いで、この「自足」の状態を悟っていないと、人生はなかなか上手くいかないものでしょう。 たとえば猫は、自分の居心地の良い場所を見つければ、それで満足する。一方で、ジェフ・ベゾス(アマゾン創業者)は宇宙旅行をしていましたが、これは自足以上の欲にみえてならない。 ベゾスの例は極端にしても、個々人の過剰な欲が膨れ上がり、世界全体を道理に合わない方向に動かしているように思います。 【高橋】なるほど、実に興味深い話です。それでは養老先生は、日本という国が自足するためには何が必要だと考えますか? 【養老】何もかも手に入るわけではないけれども、生きているだけで満足できる。そんな状況を、生まれてくる子どもたちに対してつくってあげないといけないでしょう。何も難しいことではありませ
コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕
日本の学校教育はどこに問題があるのか。解剖学者の養老孟司さんは「子供を椅子に座らせ、暗記で知識を詰め込む教育はもうやめたほうがいい」という。エコノミストの藻谷浩介さんとの対談を収録した新刊『日本の進む道 成長とは何だったのか』(毎日新聞出版)から一部を紹介する――。 なぜ日本では「読み書きそろばん」というのか 【藻谷浩介(以下、藻谷)】日本の英語教育は、発音能力、会話能力、ディベート能力を鍛えません。だから学校で教える英語は意味がないという意見は少なくありません。先生からみるとこの辺りはどう思いますか。 【養老孟司(以下、養老)】学校で何年も英語を習っているのに英語がちっとも上手にならない、しゃべるのが上手にならないと言われますが、そんなことは当たり前でしょう。昔から日本では「読み書きそろばん」と言っていたように、「読み」が中心になっています。そのことを疑問に思った人はいませんでした。 ギ
江戸時代の農村は日本史上、もっとも子育てしやすい環境だったというが「勉強しなさい!」と活を入れる教育ママはいたのだろうか? 子育ての歴史研究者が意外な事実を明かす。 子供を「大人4人」が教育し世話をした 「教育ママ」を定義するのは難しいですが、1つには「近代化の産物」といえるでしょう。身分制度が揺らいで流動性が高まり、多くの人が、社会的な地位を上げることが可能になった。競争社会に参入する人が増え、勉強すれば勉強するほど、カネや権力を手に入れられると考えることのできる時代が来たのが近代という時代です。 さらに、働き方という観点もあります。明治時代になると、人々が都市に集住し、父親が企業や役所に働きに出るかたわら、母親が専業主婦として家事・子育てを一手に引き受けるようになった。そうして「ワンオペ母親」が誕生し、子供を厳しく教育し、躾を行う「教育ママ」が広まっていったといえるのです。 それでは、
世界で最も知能が優れていたと言われるこの男性は、IQが250から300という桁外れの頭脳を持っていました。ウィリアム・ジェームズ・サイディス氏は人間計算機であり、言語の達人でした。あまりに頭が良かったので、きっと素晴らしい事を成すだろうと周囲からの期待は非常に大きいものでした。ですが彼は解決することのない問題を常に抱えており、残念なことに若くして亡くなっています。 生後18か月でニューヨークタイムズを読む子供を想像出来ますか? 彼は8歳で、フランス語、ドイツ語、ロシア語、トルコ語、アルメニア語、ラテン語、そしてもちろん母国語である英語を完全に習得しています。また9歳の時には「ヴェンダーグッド語」という言語を自分で発明していますが、これは言語学者によって研究され、正確で完璧、素晴らしい言語だと称されました。 ウイリアム・ジェームズ・サイディスは、ユダヤ系₋ロシア系移民の両親のもと、1898年
河野有理 @konoy541 「悲しいことに今の世界は課金しないと正確で有用な知識は手に入らないんだ。だが心配いらない。君たちは四年間のサブスク契約済みだ」という話は一年生に毎年してるのだが、それでも無料の野良情報でレポートを書いてくる学生さんは絶えない。 2022-07-21 09:44:19
『週刊金曜日』に部活の地域移管について書いた。 文科省とスポーツ庁が主導して、公立中学校での部活の「地域移管」が進められている。来年度からまず運動部の地域移管が始まり、文科系部活についても来月には提言がまとめられるという。 勝利至上主義に毒された指導者が生徒の人格を否定するような暴言を吐き、体調を崩すほどの長時間拘束を強いる「ブラック部活」はない方がましだと私は思う。 一方で、教員にとっての負荷も過大なものになっている。部活の顧問になって休日返上して指導に当たった教員が心身を病むという事例も報告されている。 生徒も苦しみ、教員も苦しんでるのだから、そんな部活はアウトソースすればいいというのがこのたびの「地域移管」の理由だ(と私は思っている)。 むろん文科省はそんなことは言わない。地域移管は「少子化による廃部で、子どもの選択肢が減っているので、もっと多様な選択肢を提供する」「専門家による指導
まずは金融面から見てみよう。 日本の学校法人として最初に債券格付けを取得したのは2003年の法政大学で、AA-(格付投資情報センター)とかなりの高水準だった。言うまでもなく、債券格付けは企業(ここでは大学)が債券を発行した場合、元利払いの確実性を記号で表したものである。経営の安定度を測るバロメーターとして、株式市場や資本市場では欠かせないインフラになっている。 法政大の格付け取得後、早稲田大学や慶應義塾大学、明治大学、青山学院大学、同志社大学、東洋大学、近畿大学などが相次いで格付けを取得・発表し、大学経営に格付けが浸透していった。 高い格付けを得た大学に証券会社が囁いたこと 2003年当時、少子高齢化はすでにはっきり表れている。金融機関は大学に対して、少子化時代を生き抜くために格付けを活用せよとセールストークを展開した。 金融は本質的に資金をため込むばかりでなく、資金を動かすことを求める。
🗽七目ななつ🗽 @7me7tsu 諸兄!!!マジで社会と労働は嫌だけど勉強すんのはそこまで嫌じゃなかったら専門実践給付金制度と教育訓練支援給付金制度併用して国からガッボリ貰った金で勉強したり遊んだり国家資格取ったりして向こう数年適当に暮らそうや!!!!!みんなで国庫、食いつぶしてこ!!!(国賊) 🗽七目ななつ🗽 @7me7tsu 国賊が独り歩きすんのも嫌なので追記しとくと、3年以上の社会人経験がある人間が仕事辞めて大学なり専門なりアレなりコレなりに入学する際 教育訓練支援給付金:退職前の月収の8割程度の給付金と 専門実践給付金:年間最大40万円学費の補助を 最大3年間受けられる特盛失業保険みたいな制度です やったろ
引退してスポーツを離れて良かったのは、スポーツを嫌っている人や、憎んでいる人、やっていたけど傷ついている人がこんなにいたのかと気付かされた事です。おそらくスポーツの世界だけにいたら、スポーツが好きな人と、スポーツによって成功体験を持つ人との接触が極端に多かったと思います。 そもそも私の人生は少し特殊でした。特殊だということに気がついたのも、引退して違う競技の方と話したからなのですが。小学生時代は読書部というところにいて週に一回図書館で本を読んで読書感想文を出すということをやっていました。足が速かったので社交的でクラスのリーダーっぽくはあったのですが、母親はいつも性格の第一番目を「繊細な子」と言っていたので、内向的だったんだと思います。運が良かったのは陸上部の先生が最初に「陸上競技と運動力学」という本を貸してくれたことです。「スポーツは科学であり、合理性を追求すれば強くなる」という考えがまず
アメリカの大学の学費がバカ高くなったのはいつからなのだろう? 私が学生だった90年代前半、アメリカに留学したことのある同級生がこんなこと言っていた。「親がかりで大学に行ってるのが恥ずかしかった」。 当時のアメリカの大学生は、アルバイトして学費を稼ぎ、親に負担をかけずに大学に通うのが当たり前だったという。その学生は、日本の大学も留学でもみんな親に学費を出してもらっていて、自分は甘えているなあ、と恥ずかしくなったらしい。 他方、このエピソードは次のことを示唆する。 アルバイトをすれば十分学費を払えるくらい、当時のアメリカの大学は、学費が安かったということ。ところがどうであろう。2000年代に入ると、ハーバード大学もスタンフォード大学も、200万を超えるような高額な学費が必要。今のアメリカの学生は、とてもアルバイトだけでは学費をまかなえない。 だから貸与型の奨学金を借りて大学に進むのだけど、卒業
阿岐有任 / A. Alito @AcquisAlito いやほんとあの体験は凄かった 関西弁で読むだけで聞き慣れない古典単語や文法も感覚的に意味が通じるんだもの あの感動が忘れられなくて、阿岐の書く平安小説の登場人物はああいう口調なのです そしてこれは大学受験あまりに関西人有利では、と圧倒的不公平を感じもした 阿岐有任 / A. Alito @AcquisAlito だから関西圏の高校生には社会は日本史選択にしとけと思うし古典を出題する大学を受験しろと思う 平安京藤原京長岡京の位置関係を問う問題で悩まないでいいのは君らだけの福音なんだぞ門前の小僧ども! 世の中、単語帳で必死に覚えなければ「淀川」の河川名を忘れてしまう人のほうが多いんだよ?
外国籍の子どもや外国人犯罪者の通訳をしてる知人は「ルビさえあれば」という。最近はいろんな案内に英語や韓国語、中国語の表記が増えたが、日本で暮らしている外国人にとって、漢字はなかなか読めない字のまま。ルビさえあれば、かなり学習しやすくなり、生活の不便もなくなるという。 小学校高学年以降に日本に来た場合、日本語の習得はかなり難しくなる。漢字が読めなければ、国語辞典の引きようもない。ルビさえあれば辞典を引くこともできるだろうけど、辞典もルビがない。ルビさえあれば、大人になってからでもかなり日本語の習得は容易になるだろう、と知人は言う。 パンフレットひとつとっても、ルビはない。契約書みたいな大切なものもルビはない。長く住んでいると耳慣れするので、日本語を話せる外国人は多い。しかしルビのない漢字ばかりのせいで、自分の口にしている日本語がどんな漢字なのかを知らないままの外国人も多いようだ。 外国人がこ
PsycheRadio @marxindo 昔は「単位はいらないけど勝手に潜って聴講している人」というのが学生にも学生以外にもいたよね。田舎大学の自分の授業にもいた。 PsycheRadio @marxindo むかしは進学率も低く経済的な理由で勉学の意欲があっても大学に行けない人というのも多かったから,そういう人が大学の授業に潜って来てるとかがあってもむしろ「向学心があって感心」くらいな感じで受け取られていたと思う。 PsycheRadio @marxindo 昔の大学では履修してない授業をもぐりで聴きに来る学生なんてどちらかといえば「勉強熱心で感心な学生」と見なされたと思うけど今や犯罪者みたいな扱いなのラジねえ。ほんとに時代が変わったと思います。自分ももうじき引退。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く