無線LANのセキュリティを高めるには、これまで前回した暗号化のほかにユーザー認証が必要となる。データを暗号化することで、電波を傍受された際にデータを盗み見られることは防げるが、通信そのものに侵入されてしまうと役に立たない。冒頭で述べたように、MACアドレスフィルタリングなどの単純な認証方式ではなりすましの危険性がある。そこで、WPAには2つの認証機能が用意されている 認証によるユーザー管理 WPAに用意されている認証機能の1つ目は、事前に無線端末とアクセスポイントに認証用の「PSK(Pre-Shared Key)」を設定して、お互いに比較する方式だ(図1)。これを「WPA/WPA2ホームモード」や「WPA-PSKモード」と呼ぶ。ユーザー側からすれば、WEPと同程度の手軽さで運用できる。ただし、WEPと同様にキーの配布や更新をどうするかといった課題は残る。それでもWEPよりははるかに安全なの