直接研究とは関わりがない読書。 ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 東 浩紀 はてなでも話題だと思われるこの本。 基本的に『動物化するポストモダン』よりも非常に読みやすくなっているというか、無駄に現代思想のお話を繋げないところが前回よりも好感が持てた。ただ昨今の新書ブームに配慮してか、非常に分かりやすく丁寧に書かれる文体は、すごくよく出来た卒論のような印象を感じた。 基本的な主張である「ゲーム的リアリズム」というような物語構造が誕生して、それがどのように読者の感情移入を達成させるのか、という説明は、ひぐらしにはまった自分には非常に説得的だった。あんな絵でしかもあんな文体にも関わらず、あそこまであの物語にマジになるのは何でなのかという理由が氷解した気分だ。ただし、この本であげられているゲームやラノベを一度もしたことない人が読むと感想が違うだろう。あの荒唐無稽な物語世界に何だか