転機の心象写す資料発見=宮沢賢治、友人宛て書簡など 新たに発見された宮沢賢治自筆の友人宛ての書簡。左端は背表紙の文字をブロンズで塗りつぶした跡が残る詩集「春と修羅」=24日午後、東京都千代田区 作家で詩人の宮沢賢治(1896〜1933年)が友人に宛てた書簡などの未発表資料11点が見つかった。古書収集家の川島幸希秀明大学長が24日発表した。大妻女子大の杉浦静教授は「賢治が宗教に傾倒するなど大きな転機を迎えた1918年前後の消息を示す貴重な資料」と話している。 発見されたのは、盛岡高等農林学校の同級生だった成瀬金太郎氏に16〜20年にかけて送ったはがきや在学中のスナップ写真など。昨年、東京都内の古書店で入手した。 19年9月21日付のはがきでは、南洋ポナペ島(現ミクロネシア連邦ポンペイ島)在住の成瀬氏に、半紙刷50枚の宗教童話の頒布を依頼。法華経に傾倒し始めた当時の信仰心の強さが読み取れる
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