「旅行に行くとき、かならずあみぼうだけはもっていくんだ。」 「虫眼鏡もでしょう?あなたのトレードマークだ。」 「あれはうそさ。探偵らしく見せているだけなんだ。」 「でも、虫眼鏡をかまえている写真がたくさんある。」 「ファンがよろこぶからそうしているだけ。虫眼鏡なんてやくにたつもんか。ばかばかしい。」 やられた。まさか、こんな展開だとは思ってもみなかった。捻られた少年冒険小説。 → 感想
31文字へのこだわりへの愛 短歌が好き はじめて短歌集に触れたのは小学生のころ、なんとなく訪れた学校図書館でなんとなくタイトルに惹かれてなんとなく手に取った俵万智さんの「チョコレート革命」、当時のわたしにはまだ解釈というか理解するのが難しいものもあったけれど、この時に短歌と初邂…
銃とチョコレート (ミステリーランド) 作者: 乙一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/05/31メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 76回この商品を含むブログ (319件) を見る 貴族や富豪から盗みを繰り返す怪盗ゴディバ。警察や名探偵ロイズはゴディバを捕まえんと奮闘するが、いまだにその望みはかなわない。移民の少年リンツはある日、亡父の形見の中に怪盗ゴディバ逮捕につながるヒントらしきものを発見する。リンツはこの発見をロイズに知らせるのだが…… という幕開けを見せる乙一の新刊。一見怪盗VS名探偵という少年向けのテーマを、これまた少年の視点で描いたベタベタなジュブナイル作品なのだが、それは最初だけ。ここからの話の転がし方が巧みで巻を置く暇を与えない抜群のストーリーテリングを見せる。「かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランド」というテーマの模範解答と断言して
銃とチョコレート (ミステリーランド) 作者: 乙一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/05/31メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 76回この商品を含むブログ (319件) を見る 移民の父が亡くなり、母と二人暮しの少年リンツ。彼が住む国では怪盗ゴディバが富豪から財宝を盗む事件が多発、彼に挑戦する名探偵ロイズは子供たちのヒーローなのだった。さて、リンツは父と市場で買った聖書を思い出の品として大切にしていたのだが、それに挟まれてい紙が、ゴディバと関係ありそうなことに気付く。ほぼ時を同じくして、リンツは零落した貴族の子息である苛めっ子ドゥバイヨルに目を付けられて……。 暗い色調、登場人物の成長(無闇に前向きではない辺りがミソ)など、基本的にはまったくの(しかも好調時の)乙一である。しかも、物語の全体も細部も、ミステリ・表現両面から練り上げられており、読んでいて心地よい*1。
銃とチョコレート (ミステリーランド) 作者: 乙一 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2006/05/31 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 76回 この商品を含むブログ (319件) を見る 児童文学と銘打っているものの、どうも子供に読ませたくない話が多いミステリーランドシリーズ。 執筆人はとても豪華で、うれしいのですが…このシリーズ、これからどこへ行くのでしょう。と、いうか、ちゃんと売れてるんでしょうか…。 まぁ、そんなことを心配しながらも、「ZOO」や「GOTH」でどんでん返し+グロい話を書く乙一です。他にも切ない系とか、ど真ん中ライトノベルも書いているので、いまいち「こういう作家」と区分が難しい人ですね。 あらすじは少年「リンツ」(主人公)が住む町に現れたお宝を盗む「怪盗・GODIVA」。GODIVAと対峙するのは、「名探偵・ロイズ」。リンツは、ふとしたことから、
読中:『特盛! SF翻訳講座』 積読:463冊 銃とチョコレート (ミステリーランド) 作者: 乙一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/05/31メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 76回この商品を含むブログ (321件) を見る 乙一の久々の新作にして、ミステリーランド作品の中で最高傑作と名高い作品。期待に胸を膨らませて読んだのだが、期待値が高すぎたのだろうか、あまり面白くはなかった。 ミステリーランドの作品は、推理物と冒険物とに大別できると思うが、本書は後者。霧と煙の街で暮らす主人公は、基本的に追従型で名探偵明智小五郎に付き従う小林少年のように走り回る。乙一作品の殆どにある卑屈さや自嘲さは少なく、読者を驚かせてやろうという展開を作者はより重んじているように見える。非常に好印象。 法月綸太郎『怪盗グリフィン、絶体絶命』の主人公が子ども版と言えば分かりやすいかもしれない。
銃とチョコレート (ミステリーランド) 作者: 乙一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/05/31メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 76回この商品を含むブログ (319件) を見るその国では、富豪の家から財宝が盗まれる事件が頻発していた。現場に「GODIVA」と書かれたカードが残されることから、いつしか「怪盗ゴディバ」と呼ばれるようになる。そして、怪盗ゴディバを捕まえるために名探偵ロイズが活躍しており、ロイズは国の子どもたちの憧れの的だった――移民の父とこの国の母の間に生まれたリンツは「移民の子」として子どもたちにからは虐めの対象となり、差別されていた。そんなリンツの父親は半年前に病気で死んでしまった。リンツは、父の形見の聖書から謎の地図を発見する。これは怪盗ゴディバに関する手掛かりなのか? そしてリンツはひょんなことから、探偵ロイズと出会ってしまった。 乙一が、読者を
yuminagaから借りる。感謝している。 銃とチョコレート (ミステリーランド) 作者: 乙一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/05/31メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 76回この商品を含むブログ (319件) を見る 貧しい少年リンツの住む国では子供から大人までが怪盗ゴディバと探偵ロイズの動向に注目していた。 【GODIVA】と描かれたカードを残し、英雄の金貨などの世界的な財宝を盗む怪盗。そして、それを追いかける探偵ロイズは子供たちの憧れだった。 ある日、リンツは父親が買ってくれた聖書から古びた地図を見つける。知り合いの記者見習いのマルコリーニがこっそりと教えてくれた、警察と新聞記者しか知らないという怪盗ゴディバのカードに描かれている風車の絵。それがその地図にも描かれていたのだ。 「怪盗の情報に懸賞金」という記事を見たリンツはその地図の存在を探偵ロイズに知らせる
銃とチョコレート (ミステリーランド) 作者: 乙一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/05/31メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 76回この商品を含むブログ (319件) を見る待ってました! かなりかなり久々な新刊です。ミステリーランドの第10回配本。 ミステリーランドは全部、ちょっと昔風の箱付きの装丁でこだわってるけど、今回のはとても個人的に気に入りました。とてもシックなんだもの。ま、よく見たら怖いですけどね。今年読んだ中では一番気に入った装丁かもしれない。ずっと手元に置いておきたいです。 で、中身はというと……。 少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。現場に残されているカードに書かれていた【GODIVA】の文字は泥棒の名前として国民に定着した。その怪盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは子どもたちのヒーローだ。ある日リンツは、父の形見の聖書の
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