【モスクワ=副島英樹】ロシアと隣国ノルウェーが15日、バレンツ海と北極海での係争海域を2等分する形で最終解決し、同地域の開発でも協力する条約に署名した。ソ連時代から40年に及ぶ境界画定論争に終止符を打ち、天然ガスや石油など資源探査・採掘、漁場資源開発で協力を図る。 この日、ロシアのメドベージェフ大統領とノルウェーのストルテンベルグ首相がロシア北西部のムルマンスクで会談。今年4月の基本合意を受けて、条約の署名式に立ち会った。メドベージェフ大統領は「両国関係の新時代だ」と述べ、日本の領土の半分近い約17万平方キロに及ぶ係争海域をめぐり、エネルギー開発や北極圏の利用拡大で協力が進むことに期待を示した。 ロシアは2004年には、中国との国境であるアムール川の中州の島を「フィフティーフィフティー(2等分)方式」で基本合意。これに続く2等分方式の解決となる。 日本と北方四島の領土問題を抱えるロシ