一四一七年、その一冊がすべてを変えた 著者:スティーヴン・グリーンブラット 出版社:柏書房 ジャンル:エッセイ・自伝・ノンフィクション 【ピューリッツァー賞ノンフィクション部門(2012年)】【全米図書賞】長い間失われていた写本。そこにはきわめて危険な思想が記されていた。千年の時を経た15世紀、再びその姿… 一四一七年、その一冊がすべてを変えた [著]スティーヴン・グリーンブラット イタリア・ルネサンスの大物が活躍する半世紀ほど前の15世紀初頭、教皇秘書として古典写本の蒐集(しゅうしゅう)翻訳に携わったポッジョ・ブラッチョリーニが、立場を逸脱してまで救済した一冊の「超奇書」にまつわる歴史物語である。 込み入った内容だが、逸話やイメージを随所に提示する手法のおかげで、流れの勘所を見失う不安はない。たとえば巨匠ラファエロの大フレスコ画「アテナイの学堂」が出てくる。古代ギリシャからアジアに及ぶ多
流された人が笑顔で手を振っていた「ニコーっと笑って、お前もか、って」 配信=2013/02/07 記事=耳塚 佳代 Tweet 大槌町本町 臼澤良一 64歳 当日は自宅にいたんですよ。事業の報告書を書いていたんです。あとはファイルに綴じるだけだったので、るんるん気分でインデックスを付けていた。そうしたら、とんでもない大きな揺れ。一度も経験したことがない、本当に恐ろしい揺れ。うちが潰されるんじゃないか、死んでしまうんじゃないかという。プリンタやパソコン、本棚とかレコードとか、ぜーんぶ(崩れてきた)。前にも進めない。早く止まってくれないかと思っていたが、本当に長いんですね。 やっと揺れが終わって、そしたらうちの妻が「お父さん津波だから逃げよう」って、1階から声が掛かった。テレビも電気も全部付かない。ラジオのスイッチ入れて聞いたら、3メートルの津波だと。親父の代からあそこに住んでいたけど、ここま
現代に蘇った「感じの良いヒトラー」が70年前と同じ主張を繰り広げる、興味深くも危険なベストセラー"Er ist wieder da" 私なら、「ヒトラーの復活」と訳すだろうか。原題は"Er ist wieder da"、そのまま英語にすれば、"He is here again"となる。去年出版されて、秋のフランクフルトのブックフェアで話題になり、今年1月、12刷が出た。驚愕のベストセラーだ。 "彼"というのはヒトラーのことで、なぜか2011年の夏に、ベルリン市内のとある空き地で忽然と目を覚ます。頭上には青空。敵機襲来の気配はない。横になったまま考えるが、状況が把握できない。夕べは何をしていただろうか。エファと一緒にソファに座って、そうそう、古いピストルを彼女に見せたっけ。でも、それからが思い出せない・・・。 ようやく起き上がる。総統のユニフォームの埃を払う。ちょっと頭痛がするが、けがもない
ガスマスクは、第一次世界大戦で化学兵器が大規模に使用されたことに対する防御手段として軍が採用し、徐々に民間人にも浸透していった。そして犬も、こうした呼吸装置を取り付けられ、人間と共に戦地へと赴いていった。
引用元:AFPBB News 英中部レスター市内の駐車場の下から2012年9月に見つかった人骨についてレスター大学の考古学チームは4日、中世のイングランド王、リチャード3世のものと断定したと発表し、頭蓋骨の写真を公開した。研究を主導した考古学者のリチャード・バックリー氏は「合理的疑いの余地なく、グレーフライアーズ教会跡で見つかった人骨は、プランタジネット朝最後の国王であるリチャード3世のものだ」と記者会見で述べた。 1483年に即位したリチャード3世は、1485年のボズワースの戦いで戦死した。死亡当時32歳だった。遺体はレスターにあったグレーフライアーズ教会のフランシスコ会修道院に埋葬されたとみられているが、1530年代に教会が取り壊された後、その場所はレスター大のチームが駐車場の下に埋まっている教会跡を発見するまで分からなくなっていた(下略)2 :名無しのひみつ:2013/02/05(火
賞の審査基準は、「卓越した」ものであること。ジャーナリズム部門の場合、「アメリカの新聞」に乗ることが条件となっている。 10.ベトコンを引きずるアメリカ軍 (邦題「泥まみれの死」) 沢田教一/1966年8月19日 ロン・タンの戦いの余波を受けた南ベトナムで撮影された写真。オーストラリア軍に夜襲をかけたベトコンが撃退された時のもので、写真内で引きずられている兵士はその犠牲者の一人。この写真が伝えるのは、あまりに長い期間を交戦地帯で過ごした人々の大部分にみられる、残虐行為に対する冷淡さだ。この写真の公開は、主戦論者が多かった欧米の感情と意欲を吹き飛ばす、意義深いものだった。 9.孤独な2人 ポール・ヴァシス/1962年 ジョン・F・ケネディ大統領とドワイト・D・アイゼンハワー前大統領が冬のキャンプ・デービット内を並んで散策している。ケネディはピッグス湾事件での不手際についてアイゼンハワーの考え
世にも奇妙な人体実験の歴史 作者: トレヴァー・ノートン,赤根洋子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/07/06メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 23回この商品を含むブログ (23件) を見る 内容説明 性病、コレラ、寄生虫……人類の危機を救った偉大な科学者たちは、己の身を犠牲にして、果敢すぎる人体実験に挑んでいた! 自身も科学者である著者は、自らの理論を信じて自分の肉体で危険な実験を行い、今日の安全な医療や便利な乗り物の礎を築いた科学者たちのエピソードを、ユーモアたっぷりに紹介します。 解剖学の祖である十八世紀の医師ジョン・ハンターは、淋病患者の膿を自分の性器に塗りつけて淋病と梅毒の感染経路を検証しました。十九世紀の医師ウィリアム・マレルは、ニトログリセリンを舐めて昏倒しそうになりますが、血管拡張剤に似た効果があると直感。自己投与を続けて、狭心症の治療薬として確立す
芸術は誰のものなのか。みんなのものなのか、あるいは見る人が見て分かれば良いものなのか。マルクス主義なら使用価値に対する交換価値としてこれを論じるだろうし、文化人類学なら生存財に対する威信財としてこれを論じるだろう。そのパラドックスは、私が愛してやまない『ギャラリーフェイク』第一話のモネのつみわらの話に集約的に表現されている。 ギャラリーフェイク(1) (ビッグコミックス) 作者: 細野不二彦出版社/メーカー: 小学館発売日: 2012/09/25メディア: Kindle版 クリック: 9回この商品を含むブログ (7件) を見る 何故急にこんなことを考えついたのかというと、最近、芸術は社会に役立つべきか、とか、あるいはモラルに著しく反する芸術は許容されるべきか、とかいう話題を立て続けに見たからである*1。 ここで時事的な問題をあれこれ批評する趣味は全くないし、当事者の人たちがしかるべく対応さ
旧東ドイツで体験できた唯一の日本の味 自分の店でのロルフ・アンシュッツ。(Gabi Roeszler氏提供) ドイツ民主共和国、すなわち社会主義政権下の旧東ドイツ、そこにあった人口3万人ほどの田舎町を想像していただきたい。首都ベルリンから南へ300キロ以上離れた山岳地帯に位置し、世界の情勢や国際的な物品の流れなどからほとんど隔絶され、しかもあらゆる締め付けや統制が厳しかった時代のそんな町に、日本食のレストランを開くというのはかなり奇想天外な発想のように思える。しかし、この奇跡のような出来事が、1970年に実際に起きたのである。それは、その町に住むロルフ・アンシュッツという人物による、創意あふれるひたむきな努力が生んだ奇跡だった。 アンシュッツは料理人の家系出身で、当時、現在のテューリンゲン自由州に含まれるズールという小さな町でレストランを経営していた。彼は自らの夢をかなえるため、自分の店を
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