わが国の「活字離れ」が深刻だ。出版業界誌『出版月報』の推計によると、2007年の出版物の販売額は前年比3.1%減の2兆853億円と、3年連続の下落だ。1997年は2兆6千億円を超えていただけに、この10年間で20%強(6千億円)、国民1人当たりで5千円も減った計算になる。 書籍は前年比3.2%減の9026億円。『ハリー・ポッター』シリーズの新刊が出た02、04、06年は前年を上回り、出なかった年はその反動で沈むという『ハリポタ』頼みが続いている。気を吐いたのは、200万部を超えた『女性の品格』(PHP研究所)などの教養新書や映画・テレビドラマと連動した文庫本など低価格本だけ。平均単価は同3.8%ダウンの1131円と5年連続で低下した。 雑誌も同3.1%減の1兆1827億円で、10年連続の減少。特に月刊誌は同4.1%減と、この10年間で最大の落ち込みに。 週刊誌は同0.9%増と盛り返したが、