ギャラント様式(ギャラントようしき、仏、伊: galante)とは、1750年代から1770年代頃に流行した音楽様式。バロック音楽の複雑さから、古典派音楽の明晰さへと向かっていく中に登場した。 ギャラント様式は、多くの点でバロック様式のけばけばしさへの反発であり、バロック音楽にくらべると、より素朴で、ごてごてと飾り立てておらず、流麗な主旋律の重視に伴い、ホモフォニックなテクスチュアと、楽節構造の軽減や和声法の抑制(トニカとドミナントの殊更な強調)といった特徴がある。ギャラント様式は、フランス王国のロココ趣味に心酔したフリードリヒ大王の宮廷文化として花開いたため、プロイセンの宮廷楽士であるヨハン・ヨアヒム・クヴァンツやカール・フィリップ・エマヌエル・バッハらがその主な担い手となった。しかし、先駆者としてゲオルク・フィリップ・テレマンの存在も無視することができない。 他の主要なギャラント趣味の