「学位売買事件」というあまり目出度(めでた)からぬ名前の事件が新聞社会欄の賑(にぎ)やかで無味な空虚の中に振り播(ま)かれた胡椒(こしょう)のごとく世間の耳目を刺戟した。正確な事実は審判の日を待たなければ判明しない。 学位などというものがあるからこんな騒ぎがもち上がる。だからそんなものを一切なくした方がよいという人がある。これは涜職者(とくしょくしゃ)を出すから小学校長を全廃せよ、腐った牛肉で中毒する人があるから牛肉を食うなというような議論ではないかと思われる。 こんな事件が起るよりずっと以前から「博士濫造」という言葉が流行していた。誰が云い出した言葉か知れないが、こういう言葉は誰かが言い出すときっと流行するという性質をはじめから具有した言葉である。それは、既に博士である人達にとっても、また自分で博士になることに関心をもたない一般世人にとっても耳に入りやすい口触わりの好い言葉だからである。
Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 @midoriSW19 英国の歴史教育1) 日本の歴史教育がどの程度自虐的なのか最近の教科書を見た事がないので知らないが、イギリスの歴史教育が自虐的なのは事実。例えば、中学1、2年の歴史で奴隷貿易について勉強する際、気分が悪くなった者は教室を出てもいいと注意があったうえで奴隷船のビデオを見せられたそうだ 2014-07-16 17:28:51 Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 @midoriSW19 英国の歴史教育2) 奴隷を貨物として扱う奴隷船のビデオには、劣悪な環境やレイプ、病気になった奴隷を生きたまま海に捨てる映像などが含まれ、トラウマになって夜眠れないぐらいグロテスクだったと息子が言っていた。しかし、イギリス人にとってそういった自虐的歴史教育はむしろ誇りであるようだ。
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