自然環境研究センター理事長 大塚柳太郎 世界人口は72億を超え、2060年代には100億を突破すると予測されています。 今後の人口増加の大半がアフリカで起きる一方、出生率の低下による人口減少がヨーロッパ諸国や日本につづき、アジアやラテンアメリカでも始まろうとしています。このように、人口は未曾有の変化をつづけており、将来の地球環境や世界経済、ひいては私たちの生存への影響を危惧されている方も多いのではないでしょうか。 私は人類生態学を研究しており、人びとの生き方が集団レベルでの出生と死亡に反映されることに注目してきました。この数年取組んできたのは、ヒトがアフリカで誕生してから現在までの約20万年間、地球という空間で生きてきた歴史を、人口に着目して描きだすことです。 これは、人口の変化に影響したエポックメーキングな出来事と、その開始年代、そして当時の人口です。 今から265年前、ヨーロッパで人口
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