「鳥の声」から始めましょうローリー・ピルグリム(アーティスト) 窓の外を見てみてください。どれくらい遠くまで見えるでしょうか。ラウリン・ウェ…
永遠のバッドトリップ ──ラシュコフさんは、最新刊の『デジタル生存競争:誰が生き残るのか』(原題:Survival of the Richest/最富裕層のサバイバル)のなかで、シリコンバレーや金融界のエリートたちが「他の人間から逃れる」ことを真剣に考えていると指摘し、地球で起きているさまざまな問題、「気候の変動、海面の上昇、大量の人口移動、世界的パンデミック、移民排斥、資源枯渇」から自分たちを「隔離」することが、彼らにとっての「テクノロジーの未来」にほかならないと糾弾しています。と同時に、そうした思考回路がいつから発生し、どうやってデジタルテクノロジーの進路を変えてしまったのかを詳細に論じてもいますが、この間わたしたちが目の当たりにしている戦争や政治闘争もそうした観点から見ると、一部のパワーエリートによる「自己隔離」の結果であるようにも見えてきます。市民社会や国際社会による統制も利かず、
BUSINESS | 2024/01/03 イーロン・マスク、原爆、AI… 天才たちが勝手に作り出す「危険な未来」を前に、 2024年の私たちがひとまずできること 【連載】幻想と創造の大国、アメリカ(36) 渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott 渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott エッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者 兵庫県生まれ。多くの職を体験し、東京で外資系医療用装具会社勤務後、香港を経て1995年よりアメリカに移住。2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に新潮社刊)を発表。『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社)など著書多数。翻訳書には糸井重里氏監修の『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日
マルチウィンドウ的発想 速水:ちなみに千葉さんは、影響を受けている小説家などはいるんですか? 千葉:1990年代から2000年代に読んだものは自分の中に残っていると思います。東京に出てきた頃、阿部和重さんの『インディヴィジュアル・プロジェクション』といった初期作品の印象は鮮烈でした。でも、一番影響を受けたのは、BL的とも言える小説を書いていた長野まゆみさんかもしれない。少年同士の友愛を描いたバディもので、高校時代にその批評も書きました。長野作品がまずあって、そこから稲垣足穂を知ることになりました。大江健三郎だとかを読んでガツンと来た、みたいな文学青年では全然なかったです。村上龍さんの『限りなく透明に近いブルー』などにしても、だいぶ後になってから読みました。 他の作家の小説を読む際も、細部に全てが凝縮されているという思想は一貫しているので、細かいところの呼吸を感じることを重視しています。どち
ポスト資本主義を掲げ、地方をベースにさまざまな取り組みを行っているNext Commons Labの林篤志氏。山古志村ではNFTを活用して誰もが「デジタル村民」になれるプロジェクトを実施し、大きな話題を呼んだ。 林氏が考える現代社会システムの問題とは何なのか。そこに対して、進化を続けるAIはどう貢献できるのか。「テクノロジーとビジネスを、つなぐ」をミッションに掲げ、オーダーメイドでカスタムAIを開発するLaboro.AIの椎橋徹夫CEOと林氏による異色の対談が実現した。 “複雑なものを複雑なまま扱えない”ことが現代社会の課題 椎橋:林さんはポスト資本主義を具現化するための社会OSとして「Next Commons Lab」を設立され、地方をベースとして自治体や企業と協業しながら活動を続けておられます。まずは、そんな林さんの視点から、現代社会が抱える課題について伺いたいです。 林篤志(はやし・
急成長するジェネレーティブAI分野でここ最近、最も注目され、最も議論を呼んでいるスタートアップがサンフランシスコを拠点とする「OpenAI(オープンAI)」だ。フォーブスは、1月中旬に同社の共同創業者でCEOを務めるサム・アルトマンにインタビューを行い、同社の人工知能(AI)チャットボット「ChatGPT」の最新の動向や、AIツールがグーグルの検索ビジネスにもたらす脅威について質問した。 ──ChatGPTの人気ぶりや、収益化の推進、Microsoft(マイクロソフト)との提携などの状況を見ていると、ジェネレーティブAIのカテゴリーは今、転換点に差しかかっているように見えます。あなたの立場から、OpenAIはそのプロセスのどこにいると感じていますか? 今は確かにエキサイティングな時期だと思いますが、私としてはこれがまだ、きわめて初期の段階にあることを望んでいます。社会に前向きなインパクトを
SNSにおける誹謗中傷から国と国との争いにいたるまで、現代社会はさまざまな分断を抱えている。そんな私たちのまわりで起こっている分断に着目し、大阪大学グローバルイニシアティブ機構招へい研究員の佐久間洋司氏は、内閣府が主導するムーンショット型研究開発事業にて、2050年に人類が調和した社会を実現するために必要な研究開発計画を立てる調査研究プロジェクトを行なった。 デジタル技術の進化は、人々の分断を解消し、世界に調和をもたらすことができるのだろうか。CINRAでは、デジタル技術が発達し、リアルと融けた未来にいる人々を「メタ・サピエンス」と名づけ、その行動原理を探究する記事を「HUMANITY(人類)」と「LIFE(生き方・文化)」、「SOCIETY(社会基盤)」に分類して発信。今回は「LIFE(生き方・文化)」のリーダー・佐久間氏の研究が実現した先にある「調和の世界」を生きるメタ・サピエンスのあ
実は人間がテクノロジーの道具に? “AIにはない人間の資質”を問う異色の展示「アンラーニング・ランゲージ」(1/4 ページ) ──あなたが人に語った意見は本当にあなたが考えたものか。実はインターネットにそう考えるよう仕向けられたものではないか。 ──あなたが日々、便利だと思って使っているテクノロジーは本当にあなたに利しているのか。実はむしろあなたを利用したい誰かに利していないか。 ──テクノロジーは本当に人間の能力を拡張する道具なのか。実は人間の方がテクノロジーにとって便利な道具となっていないか。 山口県山口市のほぼ中央にある山口情報芸術センター、通称「YCAM」(ワイカム)で11月12日から始まった展示は、今や当たり前の社会インフラとなっているインターネットに、こうしたさまざまな疑問を投げかける。 現代テクノロジーの危険を可視化 次の20年を考えるプロジェクト YCAMでは1月末まで、3
巨大企業はわたしたちの自由を奪っているのか インターネットのテクノロジーには、ひとつの難しい問題が浮上している。 それは、フェイスブック(現メタ・プラットフォームズ)やアマゾン、グーグルなど「ビッグテック」と呼ばれる超大手ネット企業をめぐるものだ。 最初にすっぱりと言ってしまえば、「ビッグテックの支配はわたしたちの自由を奪っているのだろうか?」「それは幸福なのだろうか、それとも隷従の不幸なのだろうか?」という問題である。 インターネットのテクノロジーの進化で、わたしたちの暮らしは信じられないほどに便利になった。スマートフォンが登場したのは二〇〇〇年代の終わりごろで、まだ十五年ほどの歴史しかない。それなのにこの間のテクノロジーによる生活のアップデートは凄すさまじかった。 スマホが存在せず、地図アプリもメッセンジャーもツイッターも使えず、ウーバーイーツで晩ごはんも頼めない世界にあなたは戻れるだ
特集 シンパシー(同情)ではなくエンパシー(感情移入)を 〜〜〜テクノロジーが強者と弱者の関係を対等にする 英語のエンパシー(empathy)は共感とか感情移入という意味。シンパシー(sympathy)とエンパシーの違いがときどき話題になりますが、シンパシーが同情とか思いやりなど、言い方は悪いのですが相手を少し下に見る「憐れみ」のような感情であるのに対して、エンパシーは相手の感情をそっくり自分のものとして感じるということ。つまりは「感情をそのまま移入すること」であり、相手と対等なのです。 貧困などについての記事を読むと、人は「なんてかわいそうなんだろう」「悲惨な境遇から抜け出せればいいのにね」と感じますが、その感情はエンパシーかシンパシーかと言われれば、実のところ「憐れみ」の入り混じったシンパシーであることが多いのではないでしょうか。 貧困に関心を持つことは大事です。しかし同時に、このよう
日本のシビックエコノミー再考。失われた当事者意識を取り戻す。編集デザインファームTOKYObeta代表・江口晋太朗インタビュー。 「シビックエコノミー」どうも単語としては知っていても、具体的に活動を思い描ける人は少ないのではないだろうか?世界では、シビックエコノミーと呼べるような活動が活発化する中、なぜ日本では広がらないのか。そして、そもそもシビックエコノミーとはなんなのか? 2016年にリリースされた書籍『日本のシビックエコノミー〜私たちが小さな経済を生み出す方法〜(フィルムアート社)』の執筆も担当した編集デザインファームTOKYObeta代表・江口晋太朗氏にお話をお聞きした。 江口晋太郎:1984年生。福岡県出身。TOKYObeta代表。編集者、プロデューサー。「都市と生活の編集を通じて、誰もがその人らしい暮らしができる社会に」をテーマに、都市や地域の経済開発、事業創造、ブランディング
2021年9月からデジタル庁で非常勤のプロジェクトマネージャー(シビックテック)として勤務することになった関です。 本業では、一般社団法人コード・フォー・ジャパンの代表理事やシステム開発企業の代表などをしています。 また、2021年8月末まで内閣官房IT総合戦略室で政府CIO補佐官として「はっきり言って地味です」と書かれていたデータチームでベースレジストリ関連の調査をしたり、COCOAの立て直しに関わったり(※1)、政府統一ウェブサイト関連について仕様面からサポートを行ったりしてきました。そういったことにも引き続き関わっていく予定ですが、今回はシビックテックについて解説をさせていただきます。 シビックテックとは FinTech や EdTech といった用語を聞いたことがありますでしょうか。一般的には、○○Techとは、ある領域をテクノロジーを活用してバージョンアップすることを指します。
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