新型コロナの自宅療養者向けに都道府県が無料で貸し出したパルスオキシメーターが、全国で少なくとも約30万個返されていないことが朝日新聞の取材で分かった。 【写真】返却求めると「なくしました」「壊れています」…自治体の切実な「お願い」 購入価格は自治体ごとに違うが、未返却数が多い東京、埼玉、神奈川の3都県分から試算すると計約15億円となる。貸し出しは市や区なども実施しており、実際の未返却数はさらに多そうだ。 パルスオキシメーターは、血中酸素濃度を測る医療機器。貸し出しは、2020年4月に始めた国の新型コロナ感染症緊急包括支援事業の対象となり、同支援交付金が充てられた。購入や配送、回収を都道府県などが担い、今年5月に原則終了した。 朝日新聞は、全47都道府県に、自宅療養者向けの貸出パルスオキシメーターの確保数と未返却数について、今年7月上旬の状況を質問した。 45都道府県から回答があり、確保した