内戦下のシリアで、アサド政権軍による包囲攻撃を受ける首都ダマスカス郊外の反体制派支配地域が、深刻な人道危機に陥っている。食料は底をつき、医薬品も入手できず、1200人以上の子どもが栄養失調に苦しむ。ザイド国連人権高等弁務官は27日、「戦争の手段として住民を飢餓状態に置くことは国際人道法違反だ」と強く批判した。 深刻な人道危機に陥っているのは、ダマスカス郊外の東グータ地区。内戦勃発以来の反体制派の拠点で、現在も推計で約35万人が暮らす。同地区は2013年にアサド政権軍に完全に包囲されて以来、道路は閉鎖され、食料や医薬品などを搬入できなくなった。 ロイター通信によると、国連児童基金の担当者は、東グータ地区の現状について、栄養失調の子ども1200人以上に加え、約1500人の子どもが栄養失調になる恐れがあると説明したという。 反体制派の関係者によると…