国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」が主催する「RSF-TV5モンド報道の自由賞」の今年の受賞者が11月7日に発表され、シリア内戦が続くシリアの反体制支配地域で戦地から現地のニュースを伝え続けてきたシリア人市民ジャーナリストのハディ・アブドラ(Hadi Abdullah)氏(29)がジャーナリスト部門で受賞した。 RSFの報道の自由賞は、国際的に最も権威の高い賞の一つ。シリア内戦は5年半を迎え、反体制地域ではアサド政権軍やロシア軍の空爆が続き、一方で「イスラム国(IS)」によるジャーナリスト攻撃も続いている。その危険地帯から、地元の市民ジャーナリストが、内戦の状況を世界に発信している。特にアレッポやイドリブを拠点に報道をつづけるアブドラ氏は傑出した存在である。 アブドラ氏の受賞は、現場が危険すぎて、欧米のメディア企業やフリージャーナリストが簡単には入ることができなくなっている