ネットメディアの検閲を合法化する法案が国会で審議中だ。政権与党である仏社会党の議員が国会に提出した。ヴァルス首相の意向に沿ったものだ。 検閲だけではない。権力に不都合なネットメディアにアクセスした人間までを捜査可能にするのである。 表向きはジハードを呼びかけるネットメディアへの規制だが、本当の狙いは政府のコントロールがきかない有力ウェブメディアを大人しくさせるところにあるようだ。 フランスの権力にとって今、もっとも厄介なメディアはインターネットTVだ。御三家は「iTELE」「BFM TV」「FRANCE24」。 大きな事件が発生した際にはどこにでもライブ中継に出向き、機動力は既存のテレビ局と張り合うまでになっている。 既存のテレビ局はスポンサーに阿(おもね)り、ユダヤ資本も入っていることから、市場原理主義傾向がある。もはや庶民の味方ではないのだ。 その点、インターネットTVはまだ中立を守っ