【カイロ共同】シリア人権監視団(英国)は9日、シリアのアサド政権軍が、過激派組織「イスラム国」(IS)の残存勢力と「暗黙の合意」を結んで北西部イドリブ県に向かわせ、別の過激派や反体制派と戦闘させていると発表した。複雑さを極めるシリア内戦で、政権軍がISを利用している疑いがあらためて浮上した。 監視団は情報源を明示していない。 監視団によると、政権軍は今週までに北部アレッポ県と中部ハマ県で、それぞれISの残存勢力を包囲。その後「退却の回廊」を設置してIS部隊に脱出を許し、両県の中間に位置する北西部イドリブ県に向かうよう仕向けた。