2015年9月11日(金) いま、毎日何万人という難民が、シリアなど中東からヨーロッパに押し寄せている。小さなゴムボートにすし詰めになって命がけで海を渡り、空腹と疲労に必死に耐え、荷物と幼子を抱えて徒歩で、またはバスや列車でひたすらドイツをめざす。連日、欧米メディアのトップニュースとして映し出される難民の群集を見るのは辛い。「食べ物はどうしているのだろうか」「排泄はどこで、どう済ませているのだろうか」「もう何日も身体を洗えない苦しさにどう耐えているのだろうか」「もう寒くなっているはずの欧州の夜、どこで、どうやって寝ているだろうか」「この過酷な環境に耐えられず、衰弱し病いに倒れる赤ん坊や幼子たちに親はどう対処しているのだろうか」……。 もし自分が戦渦の中で暮らさざるを得ないシリア人だったら、私はどういう選択をするだろうか。アサド政権の軍隊による無差別攻撃、IS(イスラム国)の攻撃と恐怖統治の
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