・国際的な原油価格に大きな影響力をもつサウジアラビアは、価格上昇を図っているとみられる ・その一方で、中東では主に三つのミサイル危機が緊張を高めており、そのいずれもが大産油国を巻き込んでいる ・中東のミサイル危機は、産油国の思惑を超えて、原油価格を上昇させる懸念が大きい 5月末、1リットル150円台(東京都区部)を突破したレギュラーガソリン価格は、その後も高止まりの様相を呈しています。その今後の動向を大きく左右するのが、6月22日に開催される石油輸出国機構(OPEC)の総会です。 今回の総会の焦点は、OPEC加盟国が生産量の制限(減産)を維持して原油高に向かうか、増産に転じて原油安に舵を切るかにあります。 どちらに転ぶかはエコノミストの間でも予測が分かれますが、OPECで大きな影響力をもつサウジアラビアが減産の維持、つまり原油価格の引き上げに傾いているという観測は、大方の一致するところです