遺伝子が改変されて人間への移植用の臓器を持った状態の子ブタが11日、国内で初めて誕生した。種の壁を越えた「異種移植」は、新たな移植医療につながると期待される。今後、国内の研究施設や医療機関でサルへの移植実験を始め、人間に移植する臨床研究を2025年中に始めることを目指す。 明治大発のベンチャー企業「ポル・メド・テック」(川崎市多摩区)は、米バイオ企業「イージェネシス」から輸入した遺伝子改変ブタの細胞を使い、このクローン子ブタを誕生させた。 種の壁を越えて臓器を移植すると、強い拒絶反応が起きる。遺伝子改変ブタの細胞は、この拒絶反応を抑えるために、10種類の関係遺伝子が改変されている。