京都大の時間雇用職員組合「ユニオン・エクスタシー」が運営する「くびくびカフェ」がこのほど、京都市左京区の京大時計台前の正門から姿を消した。オープンから約2年半で、「常連客」からは惜しむ声もあるが、「活動をさらに前進させるためのステップとして決めた」(エクスタシー)という。 2009年2月に非常勤職員の「雇い止め」撤廃を求めた座り込みの拠点として設けられ、訪れた人たちがコーヒーを飲みながら社会問題を語り合う場になった。組合員の井上昌哉さん(39)は「雇い止め問題を広く訴えるという当初の目的は達成できた」とした上で、「毎日そこにいるというのは大変だった。夏の暑さもきつかった」と振り返る。 京大から不法占拠として明け渡しを求める訴訟が起こされたり、学内の工事などのため移動を繰り返し、最後は正門前で運営を続けた。井上さんは「カフェでの出会いを通じ、雇用制度に疑問を持っていても大きな声を上げられ