脳の前頭葉に外科的な処置を行うことで精神疾患を治療するロボトミー手術を実際に受けたという米軍元兵士のその後が、ウォール・ストリート・ジャーナルに掲載されている。 第二次世界大戦中および戦後に戦争によって精神疾患を煩ってしまった兵士に対し、米軍はロボトミー手術を行っていたそうだ。しかし、記事によると「そうした手術は退役軍人たちを自分たちの面倒も見られない成長し過ぎた子供同然にしてしまうことが多かった」という。 また、記事ではロボトミー手術以外にも、「電気ショック療法」や「インスリン注射による一時的な昏睡」、「温水と冷水を交互で噴射する」といった、現在では考えられないような治療法も行われていたと記されている。ロボトミー手術は「不安、うつ状態、強迫観念、激しい感情を伴う妄想などを取り除く上で有用」とされていたが、記事で取材されている処置を受けた元軍人男性の場合、処置後も精神疾患が直らずむしろ悪化