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ブックマーク / blog.livedoor.jp/bunken_u_tokyo (2)

  • 安部公房『箱男』読書会 : 東京大学文学研究会公式ブログ

    4月24 安部公房『箱男』読書会 カテゴリ:読書会 二年の吉田です。 4月20日に行われた第2回新歓読書会の報告です。 参加者は新入生7名にサークル員6名でした。 題材は安部公房の『箱男』。執筆に六年の歳月を費やし、1973年新潮社より刊行されています。難解と評されがちな公房の中でも、とりわけ晦渋な作品といえるでしょう。新入生から頂いた作品の感想においても、そもそも物語として何が起きたのか、挿入されている写真は何か、と構成そのものへの疑問が目立ちました。ある程度の読みやすい作品が新歓読書会で求められる必須要項だとすれば、選択そのものが全く大した過失だといえます。しかしながら、作品全体はともかく、部分としては大変に親しみやすく、面白い。構成としての画期的な新しさも含めて、二読、三読に耐えうる傑作です。 さて、あらすじに関してですが、どうしても割愛せざるをえません。『箱男』では要約なんぞとい

  • 安部公房『人魚伝』読書会 : 東京大学文学研究会公式ブログ

    11月23 安部公房『人魚伝』読書会 カテゴリ:読書会 初めまして1年の吉田です。 遅ればせながら、11月10日(土)に行われた読書会の連絡です。 参加者は七名。 扱った作品は『人魚伝』。安部公房1962年発表の短編小説です。体験に基づいた描写の極めて稀であった公房ですから、作家の略歴、並びに成立年代の背景は割愛しましょう。 さて読書会における作品内容の分析ですが、根拠付けを差っ引いて、簡単に見解をまとめます。まず、男の推測が唯一の手がかりである人魚の感情、内面に対しては、多用な解釈が成り立ちます。しかし今回は、小説における事実の解明と、男の推測との相違の発見に主眼を置いていなかったので、男の推測した人魚像を全面的に採用しました。それに伴い、人魚の行動原則は欲に限られ、男を欲とみなす姿勢で一貫します。対照的に男は、人魚に対する認識を、後半に大きく一転させることとなります。ここで人魚の不

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