中学生の時の体育の先生が言った言葉を思い出した。「いいか君たち、若い頃にたくさん女の子を好きになった思い出はずっと残るんだよ」。正確ではないかもしれないが、そういう意味の言葉だったと思う。 不幸にもいままで好きになった女の子は数えるほどしかいないが、好きになった作家は多い。アルベール・カミュに夢中になったことをここで書いたが、日本の作家で夢中になったのは、寺山修司と並んで安部公房であった。2年ほど前に立命館大学の研究会に参加したときのことをこのブログに書き、それを見たのか、岩田英哉さんが主催している「もぐら通信」というネット配信の雑誌を送ってもらっている。最初は熱烈なファン雑誌かと思っていたが、読むと愛好家であるがゆえの読みのレベルの高さに驚くようになった。 その「もぐら通信」に、東京と京都でオフ会があり奇しくも両方の会で『燃えつきた地図』を読むと告げられている。京都の会は2月2日の1時か
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