切り餅の商品化で特許を侵害されたとして、餅類製造販売会社「越後製菓」(新潟県長岡市)が、同業の「佐藤食品工業」(新潟市)を相手取り、「サトウの切り餅」など5品目の製造・販売差し止めと約15億円の賠償を求め、東京地裁に提訴していたことが分かった。 【切り込みが分かる餅の拡大写真】 訴えによると、越後製菓は02年、焼いても形が崩れないよう餅の表面に複数の切り込みを入れた「切り餅」の特許を出願し、03年から販売を始めた。08年に特許登録されたが、その後も佐藤食品が同じ特徴の商品を販売し続けていると主張。特許侵害で、約15億円の損害を受けたと訴えている。 佐藤食品工業の広報担当は「狭い業界の中で提訴され、裁判になったことは大変残念。越後製菓の特許は尊重しており、侵害しているつもりはない。司法に判断を委ねたい」と話している。【伊藤一郎】 【関連ニュース】 アップルの特許出願が示唆する次期i