“天才棋士”と呼ばれた将棋の元名人、加藤一二三(ひふみ)九段(70)が、自宅のある集合住宅で野良猫に餌を与え、汚れや悪臭などの被害を出したとして、管理組合や住民が餌やりの中止と645万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁立川支部は13日、加藤氏に餌やりの中止と約200万円の賠償を命じた。加藤氏は控訴する考えで、簡単には“投了”しない構えだ。 【続きを読む】
「餌をやらないで」Vs「命を守っている」ー。“猫の餌やり訴訟”で加藤氏が敗訴した。 市川正巳裁判長は、判決理由で「餌やりが動物愛護の精神に基づくことは理解できるが、被害が続いており、住民の受忍限度を超えている」と指摘。原告側は「正しいことは勝つ、この一点に尽きます」などと話した。 これに対し、加藤氏は「天寿をまっとうさせてやりたいと猫を大事にしてきたのに、理解に苦しむ判決だ。判決が出たからといってわたしの信念や行動は変わらない。控訴に向け弁護士と話し合いたい」と控訴し徹底抗戦する構えだ。「猫の命がある限り、問題のない行為で給餌は続けていきます。言ってみれば(猫は)友達みたいなもの」などと話した。 判決などによると、加藤氏が野良猫に餌をやり始めたのは1993年ごろから。東京都三鷹市の庭付き2階建てテラスハウス型集合住宅で、加藤氏は朝と晩、玄関前や庭で餌を与えた。一時は十数匹になり、ふん尿で異
加藤一二三元名人反撃の一手!野良猫じゃない「地域猫」…餌付け糞尿裁判 野良猫への餌付けによるふん尿被害などで近隣住民から損害賠償を求められている将棋の元名人・加藤一二三9段(69)が3日、東京地裁立川支部で行われた公判(市川正巳裁判長)に出廷。公開では初めて証言台に立ち「いわれなきいじめと認識しております」と原告側に反論した。 異様な熱気が法廷内を包んでいた。98席が埋まった傍聴席。動物愛護団体の関係者や住民の家族らが見守った被告人尋問で、加藤9段は公開では初となる証言を行った。独特の甲高い声で「あのっ、あのですねっ。私はですねっ」と落ち着きのない様子で話し続けた。 訴えを起こされていることについて「いわれなきいじめと認識しています」との見解を示し「憲法、良心からしてみても迷惑は掛けていない。(訴えられたままでは)人生観、信念に背くので一生後悔する」と熱弁。さらに、餌付けするのは「地域猫」
将棋の元名人の加藤一二三九段(68)=東京都三鷹市=が自宅マンションそばで野良猫を餌付けしたため、ふん尿をまき散らされるなどの被害を受けたとして、マンションの他の住人や管理組合が加藤九段を相手取り、餌やり中止と慰謝料など約650万円の賠償を求める訴訟を東京地裁八王子支部に起こしていたことが分かった。 訴状などによると、加藤九段は93年ごろから、野良猫を餌付けした。多い時には10匹以上が餌を求めてマンション付近に集まるようになり、ふん尿をまき散らし、住人所有の車に乗って傷を付けるなどの被害が出た。事態を重視した管理組合は、餌付けしないことを求めた決議や要請を行ったが、加藤九段は応じなかったという。 加藤九段は「三鷹市などとも相談のうえ、環境が悪化しないように配慮してきました。私の考えは法廷で明らかにしていきます」と話している。【内橋寿明】
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