これより,作図可能数の四則演算によって得られる数は,やはり作図可能数になっていることが分かりました.四則演算に対して閉じていますから,作図可能数は体になります. 無理数も作図できる 図2,3では単位長さ が必要でした.最初,真っ白な紙の上に任意の二点描き,その二点を とし,二点間の距離を と定めても一般性を失いません.とにかく四則演算をするには,乗法の単位元である を最初に決めなければどうにもなりませんので,このように を決め, は作図可能数と考えます. ひとたび を決めると, を足したり引いたりすることで整数が全て表せます.整数を分母分子に組み合わせれば,有理数が全て作図可能数になります.つまり有理数体は作図可能数体です. しかし,作図可能数は有理数にとどまりません.次の図を見れば,ある作図可能数の平方根もまた作図可能だということが分かるでしょう.(これはデカルト( )の『 幾何学 』(