◇「交渉継続」への思惑 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題を巡って28日、鹿児島県・徳之島への移設など「県外」にこだわる鳩山由紀夫首相に対し、外務、防衛両省が主導し、キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に移設する現行計画の修正案に軸足をシフトする構図が浮かび上がった。背景には、米側を交渉のテーブルにつかせ、交渉を継続することで「5月末決着」を乗り切る思惑があるとみられる。しかし、政府が「環境に配慮した」とするくい打ち桟橋方式(QIP)を「環境に影響はある」と地元は否定。受け入れのめどは立たず、移設問題解決の糸口は依然として見えない。【吉永康朗、仙石恭、井本義親】 「とてもいい会合だった」。キャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は28日、外務省で梅本和義北米局長、防衛省の高見沢将林防衛政策局長らと会談後、記者団に満足げな表情を見せた。 日本側は23日の岡田克也外相と