熊谷市教育委員会が、市内の小学六年生全員を対象に茨城県大洗町で三十年以上続けてきた日帰りの「海浜学校」を今年は中止し、東京都内の水族館見学に切り替えていたことが分かった。福島第一原発事故による海の放射性物質汚染を心配したためで、市教委は「残念だった」と話す。受け入れ側の茨城県大洗水族館(アクアワールド・大洗)は「大洗の海は安全。ぜひ来年は再開を」と期待を寄せている。 市教委によると、大洗町での海浜学校は一九七六年ごろから始まった。アクアワールドの目の前の大洗海岸で磯観察をしてカニなどの生物と触れ合った後、水族館を見学。今年も全二十九校の六年生約千八百人を連れて行く予定だったが、原発事故が発生した。