先月、4人がクマに襲われて死傷した岐阜県高山市で、衆院選の投票日(14日)を前に、市選管が5日、投票所の担当者らにクマを追い払うための爆竹を配布した。 市選管によると、クマ対策で爆竹を配るのは初めてといい、総務省中央選管の担当者も「そういった事例は聞いたことがない」と話している。 市選管によると、準備した爆竹は約70箱(1箱10束)。全投票所72か所のうち、クマの目撃情報がある32か所に配備する。また、7日から期日前投票が始まる山間部の3支所にも置く。 爆竹は、投票所の近くでクマの目撃情報があった場合、対策マニュアルに従って周囲に知らせた上で、使用するという。市選管では、選挙啓発車でクマへの注意を呼びかけるほか、当日、地元猟友会に投票所の巡回を依頼している。 市選管の大平哲也書記長(51)は「有権者には、鈴やラジオなど音の出るものを携帯して投票所に来てほしい」と話した。