「Made in Italy」のタグはすなわち何十年と受け継がれた伝統と技術の証だ。しかし、その意味合いが少しずつ変わってきているようだ。移民が増え、工房の監督・監査が足りておらず、経済状況も芳しくないいま、「Made in Italy」の商品は過酷な労動を強いられている不法入国の移民の手によって作られているかもしれないのだ。 アジア、アフリカ、東欧からの移民がイタリアで増え始めたのは、1970年頃。しかし爆発的に増えたのは2000年代に入ってからだ。その中でも過去4年間、群を抜いて多いのが中国からの移民だ。彼らはトスカーナ州・プラトに集積し、欧州中でも最大級のチャイナタウンを形成したが、そこはテキスタイルとアパレル産業のメッカでもある。 1990年代以降、プラトにおける中国系移民の人口は増え続け(※wikipedia)、街には中国系食料品店や中国語の看板、とにかく安い零細ファストファッシ