松下電器産業は25日、世界一長持ちするアルカリ乾電池「EVOLTA(エボルタ)」を載せた小型ロボットが、ロープを伝って高さ530メートルの米国グランドキャニオンの断崖(だんがい)絶壁をよじ登る公開実験に成功したと発表した。 ロボットは京都大学初の学内ベンチャー「ロボ・ガレージ」代表の高橋智隆氏が設計、開発した。全長17センチ、重さ134グラムの手のひらサイズで、動力源は単3形のエボルタ2本のみ。断崖のてっぺんから垂れたロープを2本の足と2本の手を使い、6時間46分で登り切った。 4月26日に発売されたエボルタの使用時間は、従来の松下のアルカリ乾電池より2〜5割長く、使用可能期間(保存可能期間)も10年間とこれまでの5年から倍増。当初、月産2000万個の計画だったが、今月20日に5000万個を突破するなど、好調な滑り出しを見せている。