「決断を下す」と言うと、清水の舞台から飛び降りるような覚悟が必要だと思う向きもあるだろうが、通常のビジネスシーンでは、小さな決断を次々と下す必要に迫られるほうが多い。同期トップで東レの取締役に就任、東レ経営研究所社長などを歴任した佐々木常夫氏は、「決断することに過度なプレッシャーを感じる人もいるかもしれないが、役員といえどもトライ&エラーの連続だ。繰り返すうちに嫌でも慣れてくる」と構えすぎない姿勢を勧める。 決断を迫られる場面になってから、「さて、どうするか」と考えているようでは遅い。出世できる人間は例外なく即断即決。トライ&エラーだから間違ったなら修正すればいい。 スピード感を持って意思決定するにはどうすればいいか。リクルートを経て起業し、現在は組織人事コンサルタントとして活躍中の小倉広氏は「場数がモノをいう。たくさんの経験を積むこと」と答える。決断力がある人は、エイヤッと腹をくくって即