本州と九州を新たに結ぶ道路事業の調査で、安倍晋三首相と麻生太郎副総理の意向を「忖度(そんたく)した」と発言し、撤回した自民党麻生派の塚田一郎国土交通副大臣(55)は3日、国会答弁で「我を忘れて事実と異なる発言をした。行政の信頼性をゆがめた」と陳謝した。菅義偉官房長官は塚田氏を厳重注意し、安倍首相は塚田氏の続投を明言したが、政府自民党内にも更迭を求める声が出ている。 塚田氏は北九州市で1日にあった集会で、自民党の吉田博美参院幹事長から「首相と副総理の地元事業なんだよ」と言われたことを紹介し、「国直轄の調査に引き上げた。私が忖度した」と発言した。3日の衆院厚生労働委員会では、発言が「事実と異なる」として改めて撤回し、陳謝。そのうえで昨年12月20日、国交省副大臣室で吉田氏と会談したことは認めた。 一方、吉田氏は3日、塚田氏が紹介した自身の言葉について「発言した事実はない」とするコメントを発表。