麻生さんが企業に給料アップを要求する一方、企業は正社員に早期退職を迫るとあべこべな状況になっていますが、給料はアップさせるべきなのかさせないべきなのかの議論で出てくるキーワードに労働分配率があります。先週のワールドビジネスサテライトでもこのキーワードが登場していました。 ざっくり言ってしまえば、企業の収益のうちどの程度が人件費に充てられたかという割合。100%なら収益のすべてが人件費に回ってしまう状況なので、人件費が高すぎるか収益が低すぎるかということになります。で、こちらが過去の労働分配率のグラフ。 著書『投資銀行時代、ニッポン企業の何が変わったのか』でも用いたものですが、これを見ると2000年以降労働分配率が下がっていることが見て取れます。WBSでも、この期間の下がり具合を指摘していました。企業の収益が良くなったことが分配率下落の主要因ですが、この期間だけ見ると、こんなに下がったのであ