【ワシントン=山田哲朗】米航空宇宙局(NASA)は13日、月に多量の水が存在することが分かったと発表した。 NASAは10月9日、月の南極付近のクレーター「カベウス」に無人探査機「エルクロス」を超高速で衝突させ、舞い上がったちりを分光計で観測した。分析の結果、少なくとも約100リットルの水が水蒸気や氷のかけらとしてちりの中に含まれていたと判断した。 月全体でどのくらいの水が存在するかは不明だが、極地域には、日光のほとんど当たらない場所があり、まとまった量の氷が解けずに何十億年も保存されている可能性が高い。 月は長い間、乾燥しきった「死の星」と考えられてきた。今年9月、別の探査機の観測によって、月表面に微量の水が散在していることがわかったものの、多量の水がある証拠はなかった。 どこから来た水なのかはわからないが、彗星(すいせい)などが運んできた可能性がある。氷を詳しく分析すれば、太陽系ができ