雑感390-2007.6.18「神栖井戸水ヒ素汚染事件 意外な展開 −公害等調整委員会で審理中−」 これまでの経過 茨城県神栖市の井戸水ヒ素汚染については、今までも何回か書いてきた。(過去の記事は文末の一覧へ) 旧日本軍の砲弾が原因というような報道が盛んに行われていた。また、環境省も毒ガス調査として、金属の砲弾が埋まっていることを想定したような調査を行い、また、被害を訴えている住民の救済には環境省があたった。 筆者は、「旧日本軍」「毒ガス砲弾」「国の責任」ということに対し、終始疑問を書いてきた。その近くでは、砂利が採掘され、砂利穴に廃棄物が埋め立てられていることが多かったことを知っていたので、まず、廃棄物を疑っていた。茨城大学広域水圏センターの楡井教授等の調査が契機になり、最終的にコンクリート塊の中に閉じこめられたジフェニルアルシン酸(DPAA)を主成分とするヒ素化合物が発掘され、