中国の炭鉱は危険なことで悪名高い。だが数字を基に判断すると、近年、その度合いは大幅に低下している。政府は今年1月、炭鉱事故による死亡者数が2016年には538人にとどまり、10年前のわずか11%に減少したと発表した。石炭生産100万トン当たりの死亡者数は過去最低を記録した。 炭鉱業だけでなく中国の産業全体にわたり、安全に関わるデータは改善している。2002年には14万人が労働災害で命を落とした。2016年はこの数字が3分の1以下に減少している。交通事故についても同様の改善がみられる。交通事故の死亡者は2004年の10万7000人から2015年の5万8000人に減った。政府関係者はまだ決して「満足のいくものではない」と認めるが、安全性を高める努力は効果を生んでいるように見える。 罰則を避けるために? 恐らく、安全性は高まっているのだろう。だが数字を鵜呑みにしてはいけない。ボストン大学のレイモ