納豆の原料は、大豆である。ただ、大豆の状態ではあのネバネバはない。大豆がなぜ、ネバネバになるか?これは、納豆菌と関係している。納豆は、煮た大豆に納豆菌をつけて作られる。納豆菌とは、微生物のこと。この微生物が煮た大豆の栄養素をエサに成長し、その過程でネバネバのもととなる物質を作り出すのだ。この微生物の働きにより、食品が変化することを「発酵」と呼ぶ。 容器につめた納豆は、室(ムロ)と呼ばれる温かな部屋に入れられる。これは微生物が活発に動くよう緻密に計算された温度と湿度に管理された部屋。そのなかに置き、半日から1日経過したところで納豆は完成。あとはこれ以上発酵が進まないよう、温度管理がなされ、出荷されている。ちなみに納豆は、煮た大豆の状態よりも栄養素や酵素が多くなる。これも納豆菌、すなわち発酵の効果。ナットウキナーゼはなかでも、特に注目度が高い酵素だ。