システムシンキング(注1)の思考ツールの一つで、システムを構成する要素(変数)相互の因果関係をフィードバックループの組み合わせによって表現した図をいう。 システムシンキングでは、因果ループ(因果の連鎖でつながったフィードバックループ)を基本単位としてシステムを考察する。これを具体的に描画するのが因果ループ図である。因果ループ図は、ある変数の値の増減が別の変数の値の増減に影響を与えていることを矢線で示し、その連なりでシステムを構成する要素同士の因果関係の循環を記述していく。矢線自体はその両端に位置する2変数だけに着目して、その因果関係を表わすものだが、この簡単なルールを組み合わせることで、複雑なシステムの振る舞いを表現する。 因果ループ図のイメージ 因果ループ図は、1つ以上の因果ループで構成される。各ループは「要素(変数)」「要素間の因果関係」「遅延」を持つ。要素は文字(名詞)で表し、因果関