東京電力福島第一原子力発電所1号機で、東日本大震災発生翌日に冷却用の海水注入が一時中断した問題で、内閣府原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長(元東大教授)は25日、「再臨界の可能性はゼロではない」という自らの発言に関し、「学者は、可能性が全くない時以外は『ゼロではない』という表現はよく使う」と述べた。 同日の委員会後の記者会見で答えた。一方、「ゼロではない」という発言を、その場で聞いた人たちが驚いたとされることについては、「周りが大変驚かれたという印象は全然もってない」と、再臨界を巡る解釈に温度差があったことを認めた。一連のやりとりを通じ、「コミュニケーションのまずさを自覚した」と反省した上で、「(もし驚いたのであれば)ぜひ私に質問してほしかった」と注文をつけた。