「学校では、企業が求める人材を育てられていない」といった話をしばしば聞く。 そもそも、企業が求める人材を育てる責任が学校側にあるのか、という話は置いておいて、学校が輩出する人材と、企業が求める人材にギャップがあることは間違いないように思う。 これはなぜなのか。 その理由はおそらく、「学ぶこと」と「ビジネス」のギャップにある。 学校とは「学ぶ」場所だ。学校では、生徒の側が「お客様」であり、授業料を払って、教育というサービスを買っている。学生は「お金を出して価値を買う側」なのだ。 これに対して、会社では給料をもらう。なぜ給料をもらえるかというと、働いて、会社に対して価値を提供するからだ。つまり社会人とは、「価値を提供して、お金をもらう側」だ。 なぜ会社が社員に給料を払えるかというと、会社は社員から提供されたさまざまな価値をとりまとめて、その会社の「売りもの」である価値として仕上げ、それを社会に