7月30日付当サイト記事『簡単に家賃を下げる人が続出?家賃崩壊の実態と背景 1万円台、あふれる空室、大家受難…』の記事を読んで「家賃が劇的に下がっているなんて聞いたことない」と思った人もきっと多いはず。では、こんな重大なトレンドが、なぜ世間一般に知られていないのか。そのナゾを解くカギは、不動産業界のいびつな情報流通構造にある。 家賃の下落がマスメディアで報じられることはほとんどない。駅前の不動産屋に行っても、激安物件には、なかなかお目にかかれない。賃貸住宅の家賃は、ほかの消費財のように派手なセールが打たれることがないため、一般人が知る機会は極端に少ない。 家賃に関する定期的な調査は、地価と同じく、下げているにもかかわらず「下げ止まりつつある」「下落地点が前回より減少」など、巧妙な表現を使ってマイナスイメージを最小限にとどめている。 要するに、不動産に関する情報の出所は、ほとんどが供給側の利