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ブックマーク / sessai.cocolog-nifty.com (33)

  • 鳩山・民主党のもう一つの「アキレス腱」 - 雪斎の随想録

    ■ 前に、民主党の「軍師」の立場であれば、代表に現職知事・知事経験者を呼び寄せる策を考慮すると書いた。 結局は、鳩山氏が代表復帰である。 「オーナー」が「CEO」に戻っただけの人事である。 さて、ここからは、自民党の「軍師」ならば、どうするかという視点で書いてみよう。 次の総選挙の争点は、何か。 それは、「小沢一郎の裏支配の政治」に終止符を打てるかどうかということである。 過去二十年、日政治は、宰相の座に就いたわけでもなく、ただ一度だけ閣僚を務めただけの政治家の影響力に振り回されてきたのである。 「裏支配の政治」とは、要するに、「権勢は振るうけれども、責任は取らない」というスタイルの政治である。細川内閣時代、「国民福祉税」構想というのが打ち上げられたけれども、それは、細川総理の意向というよりも、閣僚ですらなかった小沢氏の意向を反映させたものであったとされる。この構想は、唐突のものであっ

    鳩山・民主党のもう一つの「アキレス腱」 - 雪斎の随想録
    yosh0419
    yosh0419 2009/05/25
    そりゃあ,与党サイドが使わない理由はないよなあ>「今時、小沢の『裏支配』政権ですか。ホントに、これでいいんですかぁ」
  • 民主党政権は、「米国債」を買わない…。 - 雪斎の随想録

    ■ 民主党代表選挙は、鳩山、岡田両氏でぶつかることになりそうである。また、「昔の名前で出ています」を繰り返すことになるわけである。自民党サイドからすれば、どちらも、「余り怖くない」相手になりそうである。どちらも、元は、自民党竹下派に籍を置いていた人物である。どちらも、「格差社会」の上流の人物である。民主党の「説得力」を伝えるのには、果たして適切なのか。雪斎が民主党政治家の中で面白いと思っていたのが、河村たかし氏であったけれども、この「無茶苦茶な」人物も、今では名古屋市長に転身して「永田町」から去ってしまった。 ところで、民主党に関していえば、代表選挙云々よりも、次のニュースの意味を考えるべきであろう。 □ ドル建て米国債は購入せず 民主・中川氏が発言 【ロンドン13日共同】英BBC放送は12日、民主党の「次の内閣」財務相である中川正春衆院議員が、民主党政権が誕生すれば「ドル建ての米国債を購

    民主党政権は、「米国債」を買わない…。 - 雪斎の随想録
    yosh0419
    yosh0419 2009/05/14
    >民主党の「次の内閣」財務相である中川正春衆院議員が、民主党政権が誕生すれば「ドル建ての米国債を購入しない」と述べた、と伝えた。
  • 二つの外交懸案 - 雪斎の随想録

    ■ 「北方領土」と「拉致被害者」は、ともに、日が他国に返還を要求している案件である。 だが、この二つの案件は、決定的な違いがある。 「北方領土」案件は、解決が長引いたところで困る人々は、実質的には誰もいないであろう。 故に、日政府は、「四島一括返還」原則を押し通すことができる。敢えて「中途半端な妥協」に踏み切る必然性はない。自分の手柄にしようという「下心のある政治家」がいれば、話は別だが…。 だが、「拉致邦人」案件は、明らかに様相を異にする。 それは、「急がなければならない」案件なのである。 たとえば、半世紀後、「拉致被害者」が世を去ったような事態になれば、何を「解決」といえるのか。 横田めぐみさんならば、雪斎と同世代なので、半世紀後も存命であることは考えられるけれども、それでは、両親との再会は無理であろう。それは、他の「拉致邦人」に関しても、同様である。 故に、これは、解決に向けた「

    二つの外交懸案 - 雪斎の随想録
  • 北方四島「面積等分」返還論 - 雪斎の随想録

    ■ これは、単純に考えないほうがよい案件であろう。 □ <「3.5島」返還>谷内代表の発言…政府、火消しに躍起 4月17日23時21分配信 毎日新聞 政府は17日、谷内(やち)正太郎政府代表(前外務事務次官)が毎日新聞のインタビューで北方領土問題を巡って「(四島ではなく)3.5島返還でもいい」と発言したことについて、「個人的見解」(河村建夫官房長官)として、四島の日への帰属を確認する政府方針に変わりがないことを繰り返し説明するなど火消しに追われた。麻生太郎首相は外相時代に四島の面積等分に言及したこともあり、ブレーン役の谷内氏の発言は波紋を広げている。 麻生首相は17日夜、首相官邸で記者団に「発言の内容は承知していない。政府代表としては政府の従来の方針に従って行動されていると思う」と述べたうえで「帰属の問題が明確になれば、後は柔軟に考える」と強調した。麻生首相は外相時代に国会で「択捉島の2

    北方四島「面積等分」返還論 - 雪斎の随想録
  • ミサイル騒動の後先 - 雪斎の随想録

    ■ 北朝鮮のミサイル発射は、成功だったのか、それとも失敗であったのか。 余り語られていないけどもも、その鍵は、あのミサイル発射の後、「北朝鮮からミサイル技術を買いたい」と思った国々が、どれだけあったかということである。 北朝鮮政府が「大営発表」をやっているように、人工衛星打ち上げに成功したのであれば、北朝鮮も、「衛星ビジネス」に参入する道に入ることができるかもしれないけれども、そういところに活路を見出そうとしている様子もない。 ミサイルに関していえば、結局、兵器としては「弓矢」の展開形である以上、その価値を決めるのは、「的にあたる」精度である。北朝鮮が、たとえば、グアム島を狙ってミサイルを発射すれば、その弾頭は確実にグアムに落ちることが前提であって、サイパンにおちても意味はない。テポドンⅡは、射程だけならアラスカも含んでいるけれども、弾頭を果たしてアンカレッジに落とすことができるのか。そ

    ミサイル騒動の後先 - 雪斎の随想録
  • 日本の「バザール」戦術 - 雪斎の随想録

    ■ 大使をはじめ、ニューヨークの外交官たちには、「ご苦労様」と声をかけるべきであろう。 □ 対北非難声明を評価=麻生首相 4月13日19時20分配信 時事通信 麻生太郎首相は13日夜、国連安保理が北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難する議長声明案で合意したことについて「国連決議1718への違反、(発射への)非難、決議の履行、この3つがきちんとした形でこの時期に出せるのは評価すべきことだ」と述べた。 日が当初主張した新しい決議でなく、法的拘束力のない議長声明になったことについては「決議にするために言葉の内容を弱めるなら、この方がいい。このスピードで、まとまったメッセージが正確に伝わることが大事だ」と語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。 『読売新聞』jの記事に伝えられたところによれば、日政府は、始めから「決議案」採択に持ち込めるとは思っていなかったようである。要するに、「議長声明案」にどれだ

    日本の「バザール」戦術 - 雪斎の随想録
  • 政治家をどう育てるか。 - 雪斎の随想録

    ■ 中川昭一財務大臣が辞意を表明した。あの記者会見の時は、彼は、当に「酔っていた」のか。 「酔っていた」のであれば、論外である。 だが、連日の危機対応による疲労と風邪が重なり、これに薬の効果も後押しして、「ふらふら」の状態になっていたのであれば、雪斎は、かなり同情する。真相は、報道に伝えられる限りでは、判らない。 こういう辞め方をすれば、彼も、政治家としては、かなりの失点を刻んだことになろう。次に重職が回ってきたときには、間違いなく、この「辞め方」が突っ込まれる。下手をすれば、もう重職には、つけないかもしれない。 「代わりなど、幾らでもいる」などと考えてはいけない。 彼もまた、小泉純一郎政権の五年の歳月の中で、「鍛えられた」人物である。麻生太郎総理も、そうである。 だが、この僅かに二年の間に、そうした人材も、かなりの数が痛んだ状態になっている。 雪斎は、「政治の世界にいおいて、どのように

    政治家をどう育てるか。 - 雪斎の随想録
  • 帯状疱疹という厄介な代物・続 - 雪斎の随想録

    ■ 前のエントリーの事後報告である。 幼少期に水疱瘡に罹ったことのある方は、ぜひ、ワクチンによる帯状疱疹の予防接種を受けられることをお奨めする。 このワクチン接種には、保険適用がないために実費で一万円がかかるようであるけれども、実際に発症すると、それと同じくらいの薬代と診察代がかかり、なおかつ一週間は安静、外出抑制という事態になるので、先に手を打っておいたほうが賢明であろう。しかも、この帯状疱疹は、対応が遅れると、衣が触っただけで激痛が走る神経痛が後遺症として残るので、余り甘く見ないほうがいいであろう。 それにしても、一昨晩は、痛みと痒みのために一睡もできなかった。服用した抗ウィルス剤が強力なものであるので、ようやく最悪期は脱せたかなと思っている。昨晩は「爆睡」状態であった。 皆さん。「転ばぬ先の杖」である。ぜひ、ワクチン接種をご検討召されよ。

    帯状疱疹という厄介な代物・続 - 雪斎の随想録
  • 世代の連環 - 雪斎の随想録

    ■ ちょっとした世代論を書いてみる。 祖父 1900ー1910年代生まれ ・ 日露戦争前後、「明治国家」の完成期に出生 ・ 青春時代は「大正ロマン」の最盛期。「モボ」と呼ばれた。 ・ 終戦時40歳前後。第二次世界大戦中は応召せず。 ・ 東京オリンピック前後に退職、「復興」を支える。 ・ 往時、財界四天王と呼ばれた人々が、この世代。 ・ 昭和の終わり、「バブル」の時期前後に鬼籍に入っていく 父親  1930ー1940年生まれ ・ 幼少期、「少国民」と呼ばれる。 ・ 復興、高度経済成長とともに社会人キャリアが始まる。 ・ 戦後の「消費文化」の恩恵を逸早く受ける。 ・ 「日活スター」、「長島・王」の世代 ・ 「バブル崩壊」の時期前後に退職。社会人としては、かなり恵まれた人生。 息子 1960-1970年生まれ ・ 幼少期は、「経済大国・日」驀進の最中であった。 ・ 特撮ヒーロー番組、アニメを飽

    世代の連環 - 雪斎の随想録
  • 日本の「盾」としての「村山談話」 - 雪斎の随想録

    ■ 金曜日に田母神前空将の論稿を題材にして産経新聞「正論」欄に原稿を載せた。中身は、ここで書いた二つのエントリーを元にしたものである。 予定通り、産経新聞が運営している「iza ブログ」界隈では、不評である。四月末には、「さじをなげたく」なったものであるけれども、今は、「そういうものであろう…」という諦念が先に立っている。 ただし、産経新聞というメディアにおける「多様性」を世に示そうとするならば、雪斎のように、「正論左派」でやっていくことの意味は、決して小さくない。「正論」欄という論説欄に書き始めたのは、もう10年も前である。過去十年の間に書いた原稿は、既に120は超えるであろう。10年前に「異例の若さ」で迎えてもらい、その後、今に至るまで最若手の一人である。「よくも続いているな…」と思う。 「正論左派」を標榜する雪斎が倣いたいと思っているのは、「正論」欄の第一号執筆者である猪木正道京都大

    日本の「盾」としての「村山談話」 - 雪斎の随想録
  • 世論に惑わず政治に拘わらず - 雪斎の随想録

    ■ 前回のエントリーの補足である。 「農民の救済を唱え政治の改革を叫ばんとする者は、先ず軍服を脱ぎ然る後に行え」。 終戦時の陸軍大臣であった阿南惟幾は、二・二六事件の折、陸軍幼年学校校長として全校生徒を集めて、このように訓示したと伝えられる。 因みに、戦前には武官は誰でも頭に入れておくことが要求された「軍人勅諭」には、次のような一説がある。 一、軍人は忠節を尽すを分とすへし 抑(そもそも)国家を保護し国権を維持するは兵力に在れは兵力の消長は是(これ)国運の盛衰なることを弁(わきま)へ世論に惑はす政治に拘(かかは)らす只々一途に己か分の忠節を守り義は山岳よりも重く死は鴻毛(こうもう)よりも軽しと覚悟せよ其(その)操(みさを)を破りて不覚を取り汚名を受くるなかれ 「世論に惑わず政治に拘わらず」とぃうのが、武官の領分だというのである。 『軍人勅諭』に書かれてあることには、雪斎は総じて異存はな

    世論に惑わず政治に拘わらず - 雪斎の随想録
  • 田母神論稿の「正しさ」と「愚かさ」 - 雪斎の随想録

    ■ 田母神航空幕僚長更迭の件について記してみる。 雪斎も、件の論稿を読んでみた。 率直にいえば、雪斎は、この論稿には高い評価を与えられない。「不可」に限りなく近い「可」というところである。「不可」にしなかったのは、「自分と意見を異にする論稿は、否定的に評価する」真似は、したくないからである。少なくとも、懸賞論文で「最優秀」を取るようなものではあるまい。選考した人々の見識は、どうなっているのであろうか。 というのも、これは、雑誌『正論』辺りに載ったならば、航空幕僚長が書いたということを除けば、他の論稿に埋没するような「没個性的な」中身であるからである。とある漫画家の漫画に影響されて、保守論壇の作品に触れ始めた若者が、そういうものを必死になって真似して自前の論稿を書けば、こういうものができるという風情であろう。要するに、この論稿を航空幕僚長が書く「必然性」が、まったく判らないのである。 たとえ

    田母神論稿の「正しさ」と「愚かさ」 - 雪斎の随想録
  • 名称なき「好況」が終わったあとの風景 - 雪斎の随想録

    ■ 日午前より「人間ドック」入りである。 「人間ドック」に入った後、数日、体力を回復させる手前、エントリー更新は、来週頭まで停止である。 その前に、ひとつ書いておくことがある。 戦後の好況局面には、岩戸景気、伊弉諾景気、バブル景気といった名前が付いていた。 それならば、戦後最長と呼ばれた2000年代前半の好況局面は、なんと呼ばれるのか。 「小泉構造改革景気」、「ヒルズ景気」…。そんなとことであろう。 しかし、この長い好況局面は、一般には「好況局面」として余り実感されて来なかったようである。 そのことは、この好況局面が、「借金を返しただけで終わった」類のものであったからである。 色々なものを切り詰めて借金を必死になって返して、「さあ、これから楽しもうか」と思った矢先、好況局面が終わった。そうした風情である。それだけ、日にとっては、「バブル崩壊」の後遺症は、甚大なものであったのである。大体

    名称なき「好況」が終わったあとの風景 - 雪斎の随想録
    yosh0419
    yosh0419 2008/10/23
    「小泉以前」の日本が,少なくともメディアからは忘却されているように見えることが薄ら寒い
  • テロ支援国家指定解除? - 雪斎の随想録

    ■ 『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』紙に掲載されたAP通信記事「政府筋、米国は北朝鮮をテロ・リストから外す模様」(U.S. dropping North Korea from terror list, officials say)には、次のような文面がある。 米国政府による北朝鮮のテロ支援国家指定解除を伝える記事である。 The removal from the U.S. list of state sponsors of terrorism, is only provisional, the officials said. North Korea would return to the list if it failed to comply with inspections of its nuclear facilities as part of the effort to

    テロ支援国家指定解除? - 雪斎の随想録
  • 「パール論争」の下らなさ - 雪斎の随想録

    ■ 今年春より、隔月で『読売新聞』で論壇ショート・コメントを担当しているので、色々な雑誌を手広く読んでいる。ところで、最近、頻繁に目にするのは、「パール判事」という文字である。 ラダ・ビノード・パール判事は、東京裁判でA級戦犯とされた人々を無罪とする判断を示した人物として有名であるけれども、その判断の意図をどのように解釈するかで、論争が起こっているわけである。 ただし、雪斎にとっては、あまり面白くない論争である。 国際刑事裁判所((International Criminal Court、:Cour Pénale Internationale)という枠組がある。それは、「集団殺害犯罪」、「人道に対する犯罪」、「戦争犯罪」に関する個人の責任を追及する枠組である。冷戦終結後、民族紛争に伴う大量虐殺など「人道に対する罪」を裁く国際犯罪法廷が安全保障理事会決議によって臨時に設置された。旧ユーゴスラ

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  • 「過去と争い、急進な未来と争う」という姿勢 - 雪斎の随想録

    ■ 「大久保が斃れたのは、過去と争い、急進な未来と争い―久光・西郷と争い、板垣と争った結果であることは、一点の疑もない」。 清沢冽が著した『外政家としての大久保利通』は、このフランス人歴史家の大久保利通への評を引用して締め括られる。この清沢の大久保への評価は、政治家の責任を考える上で興味深い。 大久保が争った「過去」とは、何か。それは、近代国家・日の建設にとって邪魔な事柄であった。藩制度に拠った島津久光が体現したような「旧来の制度」、「士族の魂」によった西郷隆盛が体現したような「旧来の価値観」は、そうした事例である。それでは、「急進な未来」と何か。それは、国力の現実を無視した「観念」論である。板垣退助が体現したような「自由民権」の動きは、それを実際の政治日程に乗せるにはまだ早いというのが、大久保の認識であったのである。大久保は、岩倉使節団の一員として随行して日と西欧の「彼我の差」を実感

    「過去と争い、急進な未来と争う」という姿勢 - 雪斎の随想録
  • グルジア危機 - 雪斎の随想録

    ■ 早速、とんでもない話になりそうである。 □ 南オセチア、アブハジアの独立承認 8月26日21時43分配信 時事通信 ロシア南部ソチで、テレビを通じて国民向けの声明を発表するメドベージェフ大統領。グルジア領の南オセチア自治州とアブハジア自治共和国の独立を承認する大統領令に署名したと言明した(26日) □ EU、対ロシア制裁も=対決姿勢鮮明に-欧州諸国 8月26日22時29分配信 時事通信 【パリ26日時事】ロシアがグルジア領の南オセチア自治州とアブハジア自治共和国の独立を承認したことについて、欧州諸国は26日、一斉に遺憾の意を表明、ロシアとの対決色を鮮明にした。欧州連合(EU)は9月1日、グルジア問題に関する緊急首脳会議を開く予定で、ロシアへの対抗措置や制裁を求める動きが強まるのは必至だ。 ロシアが南オセチアとアブハジアの独立を承認したということの意味は、裏返せば、「グルジアの解体」がロ

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  • 中国との「距離感」 - 雪斎の随想録

    ■ 長野・善光寺が「聖火リレー」のスタート地点になることを辞退したそうである。 聖火リレーの段階で、もめている。 メーン・スタジアムも、まだ完成していないそうである。 これだけの不安のあるオリンピックも、1980年のモスクワ以来であろう。 下掲は、自由民主党機関誌『月刊自由民主』5月号に寄せた最新原稿である。「中国とは半身の構えで付き合え」というのは、どうやら正しいものなのでないかと思うようになってきた。この論稿それ自体は、抑えた調子で書いたけれども…。「わがまま勝手に振るまう人は、自分で懲りて学ぶより他はない」。『リア王』に出てくる台詞である。中国共産党政府の末路もかくやとと思う。 □ 中国との「距離感」を考える。 日にとっては、中国は誠に厄介な隣国である。三月中旬、中国チベット自治区で発生した暴動は、北京オリンピックのような国際催事の開催を控えた中国にとっては、対外印象を損ねるものに

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  • 古色蒼然とした判決 - 雪斎の随想録

    ■ 誠に面白い判決が出たものである。 □  自衛隊イラク派遣に違憲=兵士空輸「武力行使と一体」-名古屋高裁 4月17日19時41分配信 時事通信 自衛隊のイラク派遣は違憲として、愛知県などの弁護士と各地の住民らが国を相手に、派遣差し止めと慰謝料などを求めた訴訟の控訴審判決が17日、名古屋高裁であり、青山邦夫裁判長(高田健一裁判長代読)は「米兵らを空輸した航空自衛隊の活動は戦争放棄を規定した憲法9条1項に違反する」との判断を示した。派遣差し止めと慰謝料請求の訴えは認めなかった。 自衛隊イラク派遣をめぐる同様訴訟は全国で起こされているが、違憲判断は初。国側は勝訴のため上告できず、確定する見通し。1審名古屋地裁は憲法判断をせずに訴えを退けていた。 原告側弁護士によると、9条違反を認めたのは1973年の札幌地裁・長沼ナイキ基地訴訟判決以来35年ぶり。高裁では初めて。 青山裁判長は、イラクの現況につ

    古色蒼然とした判決 - 雪斎の随想録
  • エイプリル・フールの怪談 - 雪斎の随想録

    ■ エイプリル・フールである。 大学は年度初めの教授会があるので、千葉・流山まで出かける。 しかし、病み上がりの身の故、具合が悪くなり早退と相成る。 身体状況を悪化させるだけのために出かけたような気がする。 ■ 雪斎が長年、仕えた愛知和男代議士が、不定期に配信しているオピニオン・レター、四月一日付の最新号で、次のように書いている。 私にとって思い出したくない思い出のひとつに、新進党時代にやった国会での座り込みがあります。 当時野党の新進党に属していた私は、小沢党首の指導のもとに、住専問題に関する政府の対応に反対するために、予算委員会を開かせないようにするべく、審議する衆議院の第一委員会室を占拠して入り口の扉の前に座り込みをしたのであります。はじめのうちは世論の理解を得ていたように感じていましたが、1週間以上にわたって徹夜で座り込んでいるうちに、だんだん世論の風当たりが厳しくなってくるのが肌

    エイプリル・フールの怪談 - 雪斎の随想録