シリコンバレーで潤沢な投資マネーを手にした一部のスタートアップ界隈では、従業員特典の過熱化が見られるという。元ネットフリックスの経営幹部が、その意義と効果に疑問を唱える。 数年前、サンフランシスコ・ベイエリアのあるスタートアップを訪れたときのことだ。ロビーで受付の女性が私に挨拶し、「何かお飲みになりますか」と、ごく普通の質問をする。水を頼んだところ、女性は逆にこう提案してきた。「本日、オークの香り高いシャルドネがございます」 ランチタイムは終わったばかりだ。少なくとも私にとって、ワインにはまだ少し早い時間だと思われた。いぶかしげな顔を向ける私に、なんとその“ソムリエ”はこう続けたのである。「毎日、午後3時にはバーテンダーも参ります。とっておきのモヒートをつくりますよ」 ロビーを抜けCEOの部屋に入った私は、毎日酒を振る舞うことについて尋ねてみた。するとCEOは、優れた人材を獲得するのがいか
![ネットフリックスの元最高人事責任者は、ベンチャーの従業員特典に警鐘を鳴らす | チームマネジメント|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/04248b65c34a4db62bf0e27c0c9930b1e05876a5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdhbr2.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F6%2F0%2F-%2Fimg_60c282f50af33aeef17ecfb93c2b93be79618.jpg)