『初めてのセイバーメトリクス講座』の第5回は「打順」のお話、そしてBABIPという指標についてもご紹介します。講師はセイバー研究で知られる統計学者の鳥越規央先生。生徒はわたくし、漫画家のカネシゲタカシでお送りします。 鳥越:今日は打順のお話です。カネシゲさんがもしプロ野球の監督になったとしたら、1番にはどういう打者を置きますか? カネシゲ:やっぱり塁に出てくれる人ですね。足が速くて打席で粘れる人なら、なおいいです。 鳥越:なるほど。では、2番打者にはどういう人を選びますか? カネシゲ:2番ですか? やはり「小技が利く」選手を置きたいですね。送りバントがうまかったり、進塁打が打てたり。 鳥越:そうですね。伝統的な打順の組み方では、1番は足が早くて塁に出る。2番は送りバントや進塁打が打てる。自分が犠牲になってもランナーを進めるというイメージがありました。でもそれって、敵にアウトをひとつあげてい